ヨーロッパゴルフ場巡りとプラスαの楽しみ方＜３＞

イタリアゴルフ＆温泉そして、イタリア料理　　（サトゥルニア編）

 

　南ヨーロッパは温暖で、長い冬に閉ざされる北ヨーロッパの人にとっては、春、真っ先にバカンスに訪れたい国、その一つがイタリアです。海もあれば山もあり、温暖で食の国としても評判高く、高速道路網も整備されているので、気候が良くなれば、すぐに車を飛ばしていける気軽さが人気です。
　数々あるリゾートの中で、今回、ご紹介したいのは、日本人には馴染みの温泉とセットになっているゴルフリゾートです。
　ヨーロッパにも火山帯があります。イタリアの国土のほぼ真ん中、背骨のように貫く山間は、近年も大きな地震が発生していることからもわかるように、地中マグマが活発に動いているところで、暖かい水が湧いているところがたくさんあります。
イタリア語でテルメ（Terme）、或いはバーニ（Bagni）の付く地名などは、温泉が湧いている地域で、特にトスカーナ地方に多くみられます。そのうちの代表的なリゾート、サトゥルニアをご紹介します。

 

　トスカーナ地方の代表的な糸杉のアクセントが美しい丘陵地帯を進むと、石灰岩のお皿の中に滝が流れ落ちる情景が遠くに見えてきます。川べりの砂利の中を進むと、気持ちの良い適度な温水、そうです。お湯が湧き出ている源泉です。お湯が吹き出しているムリノの滝の下には、石灰岩のお皿が段々畑のように層をなし、それがちょうど良い具合に桶のような役割を果たし、身体を沈めると、まるで露天風呂の感覚で温泉に浸かることが出来ます。勿論、ここは無料の温泉。家族連れで水遊びができる人気のスポットとなっています。

　さて、この源泉をうまく取り入れて、温泉リゾートホテルが併設されています。広大な敷地内には、各種アクティヴィティを提供しておりますが、中でも本格的な１８ホールのゴルフ場があり、ゴルフ＆スパリゾートとして高い評価を集めています。

　ゴルフのティタイムの予約は、ホテルのフロントで行い、ホテルからゴルフ場の１番ホールへは、ゴルフカートで行くことが出来ます。カートで回ることも出来ますが、それほど高低差のあるゴルフ場ではないので、勿論、徒歩で回ることも可能です。
ただ、暑い時期は、途中に売店などはないので、水を持参すること必携。
また、結構コースが長いので、飛距離を伸ばせる人には良いですが、女性には結構ハードなコースとなっています。
自然の丘陵地帯とクリークをうまく生かしながらもバンカーやウォーターハザードを織り交ぜているコース設計で、飽きさせないコースになっています。
ゴルフはイタリアでは馴染みの薄いスポーツで、それもあってか、広大なゴルフコースエリア内に、バードウォッチングのフィールドも併設されています。
耳をすますと、鳥の声が聞こえてくる自然派コース、時々、双眼鏡をもったバードウォッチャー達が歩いているところに出くわしたりしますが、勿論、ゴルフのプレイに妨害しないように、フィールドを分けています。

　私の行った６月初旬は、既に夏の装いで、１８ホールやると、汗びっしょり。
その後の温泉プールで、身体をリラックスさせて英気を取り戻せるのが最大の魅力でした。ここの温泉は、温度は大体、37.5度、日本人には少しぬるめですが、暑い南イタリアでは、このぐらいがちょうど良いかも。
外国人向けにリゾート開発がなされ、リゾート内で全て揃っているのが便利で安心です。
ゴルフ場のレストラン、プールサイドの軽食レストランやホテル内の本格的なイタリアレストランなど、チョイスも豊富で、トスカーナ地方の美味しいワインと共にイタリア料理を味わうことも楽しみの1つです。

詳しくは、こちらのサイトから。

https://www.termedisaturnia.it/en

 

◆神田美智子
フランス・シャモニー在住。大学を卒業後、スキーツアーのコーディネーターとして、海外スキー場に何度も足を運ぶうちにすっかりヨーロッパアルプスに魅了され、その後、スキー雑誌の海外特派員として原稿を書くかたわら、現在のシャモニーで日本人アルピニストと結婚。夫婦そろってゴルフが趣味で、バカンスの度に世界中のゴルフ場を息子2人も一緒に連れ回っているうちに、息子たちもゴルフ好きとなり、1人は、高校からカナダのゴルフアカデミーに行った後、カナダのヴァンクーバーアイランドで7年間、CPGAのゴルフインストラクターとして働いた経験があり、もう1人の息子は、現在、プロツアーのキャディとして日本、アジア、ヨーロッパのツアーにプロゴルファーと同行。

 

シャモニーでは1994年より個人旅行を専門とした日本人観光客向けの各種ツアーや宿泊予約などの手配をするフランス法人の旅行会社、アルプ・プランニング・ジャポンを経営し、12名が宿泊可能な宿泊施設、シャレージャポニヤールを所有。その他、テレビ番組制作の現地でのコーディネートを多数てがけ、オリンピック、パラリンピック、サッカーワールドカップのような大きな大会では、NHKのコーディネーターとして活躍。 お問合せは、アルププランニングジャポンへ。