“元祖ギャルファー”金田久美子1差2位発進「完璧」 史上2位ブランク10年127日ぶりVチャンス


待ち時間にベンチに座って安田彩乃(左)と談笑する金田久美子。初日4アンダー2位の好スタートを切った

待ち時間にベンチに座って安田彩乃(左)と談笑する金田久美子。初日4アンダー2位の好スタートを切った

◆女子プロゴルフツアー ニトリレディス 第1日(26日、北海道・小樽CC=6775ヤード、パー73)

 ツアー1勝の金田久美子(32)=スタンレー電気=が4バーディー、ボギーなしの69で回り、4アンダーで首位と1打差の2位と好発進した。11年フジサンケイクラシック以来、ツアー史上2番目となる10年127日ぶりのブランクVを狙う。初優勝を目指す三ケ島かな(25)が5アンダーで首位発進した。3週連続優勝が懸かる小祝さくら(23)=ニトリ=は1アンダー24位。

 ベテランの域となった32歳の金田が、難コースの小樽CCで冷静にスコアメイクした。「ピンチはあまりなかった。ノーボギーは完璧。本当にうれしい」と声を弾ませた。4、5番でチャンスを沈めると、8番は15メートルのバーディー。後半も1つ伸ばし、69で1打差2位と好スタートを切った。

 前週は左足首痛で途中棄権。「今週も(スイング後に)フィニッシュを取ると、ちょっと痛いけど先週よりは大丈夫」とうなずいた。「ドライバーも飛ばなくていいや、じゃないけど、何となくやっていたらボチボチ」と言い、大会前は練習ラウンドをせずショット、パット、アプローチだけ。「省エネしたんでそれもよかった」と笑った。

 14歳のアマチュア時代、北海道で行われた2004年ゴルフ5レディスで不動裕理と優勝を争い3位。「懐かしい。もう20年前くらいですね。やばっ」。“ギャルファー”として注目された元祖天才少女は、11年4月に21歳でツアー初優勝を飾ったが、それ以降は栄冠から遠ざかる。

 14日に32歳を迎え、昔よりも「切羽詰まってない感じ。気楽に考えられるようになった」と心境が変化した。「30歳で辞めるつもりだった」というが、「できるところまでやりたい」。ツアーでは池渕富子の11年210日のブランク優勝記録に次ぐ、歴代2位の10年127日ぶりの優勝チャンスだ。現在シード圏外、賞金ランク81位の金田は「優勝でもしないと、多分シードは取れない。最終日、優勝争いに絡める位置にいたい」。思い出の北海道で、久々の歓喜を待ちわびた。

 ◆金田 久美子(かねだ・くみこ)1989年8月14日、愛知・名古屋市生まれ。32歳。父・弘吉さんの教えで3歳からゴルフを始める。98年、8歳で世界ジュニア優勝。02年にはツアー最年少の12歳9か月で予選を通過。高校卒業後の08年、予選会トップ通過で09年からツアー本格参戦。11年に初優勝。現在はリランキング44位で出場。得意クラブはパター。趣味は買い物。166センチ、51キロ。

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