◆男子プロゴルフツアー Sansan・KBCオーガスタ 最終日(29日、福岡・芥屋GC=7210ヤード、パー72)
厳しい夏の日差しの下、最終ラウンドが終了した。2016年大会王者でツアー通算17勝の石川遼(カシオ)は2打差3位で出て6バーディー、1ボギーの67で回り、通算16アンダーで1打差で今季自己最高の2位に入った。
大槻智春、今野大喜と同組でのラウンド。この日も大勢のギャラリーを引き連れて回った。1番でアイアンでの第2打をグリーン左手前のバンカーに入れてボギーが先行した。4番で左ラフからのアイアンでの2打目をピン下2・5Mに乗せてバーディー。6番パー5は、3ウッドでフェアウェー中央をとらえると、グリーン左ラフからの3打目を1・5Mに寄せて伸ばした。9番パー5は、ドライバーを豪快に振り抜いてフェアウェー中央へ。3ウッドでピン左上10Mに乗せて2パットのバーディーを奪った。
後半もチャンスを作り続けた。12番パー3は第1打をピン上4Mにつけるもパー。13番パー5は左ラフからのアイアンでの第2打をグリーン左ラフに外してパー。14番は3Mを沈めて伸ばした。最終18番パー5はドライバーで左のフェアウェーに置くと、アイアンでの第2打はグリーン右にこぼれた。15ヤードのウェッジでの3打目の寄せは、カップ右縁で惜しくも止まってバーディー締め。1打及ばずの2位となった。
ホールアウト後「頑張ってできた方かなと思いますね。(7月の)日本プロ選手権ではショットのミスにショットのミスをかぶせてボギーを続けていたのを修正できたところなどは、少し良くなっていると思う。18番の3打目は狙いにいきました。最後、一転がりで入ってくれれば、完璧なハッピーエンドだったんですけどね。すごく楽しかったです」と大粒の汗をぬぐいながら頬を緩めた。
この日のパーオン率は88・89%で全体1位だ。フェアウェーキープ率も57・14%で16位。夏の日差しで硬く締まったグリーンに対して、リスクの低い再現性の高い攻めに徹してバーディーチャンスを量産して歓声を浴び続けた。
「グリーンは硬いし、バンカーも深い。ティーショットがラフに入るとバーディーは諦めざるをえない。決勝ラウンド(第3Rは8バーディーの66、最終Rは6バーディーの67)の良い内容は次に向けても収穫。13番パー5を取れなかったのは悔しい。もっと、もっと良いショットを打てるように頑張っていきたい。2位はあまり気にしていないですね。今は結果にはとらわれすぎないようにしているので。正直、満足はいっていないですし、悔しい部分の方が多い」と率直な胸の内を明かした。
その目は、あくまでも昨年3月から田中剛コーチとともに取り組んでいるロングゲームの精度アップに向けられている。「パー5でバーディーを取れる内容を目指している。ボギーを減らして、バーディーを増やすことを考えています。悪くてもボギー数をおさえること」とうなずいた。クラブセッティングに肉体、高確率のマネジメント、再現性の高いスイングと約1年半前から求めてきたピースがそれぞれ整いつつある。