◆男子プロゴルフツアー パナソニックオープン最終日(26日、京都・城陽CC=6967ヤード、パー72)
パナソニックオープンでツアー史上5人目のアマチュア優勝を果たした中島啓太(日体大3年)を小学生時代から知る、代々木高ゴルフ部監督の吉岡徹治氏(58)は「啓太は遊びの中でゴルフを覚えた」と語り、21歳の素顔を明かした。
杉並学院高時代に石川遼を育てた吉岡氏は「祈るように、ドキドキしながら(中継を)見ていました。皆さんに育ててもらった啓太が優勝して、本当にうれしい」と喜びを語った。
出会いは約12年前、自身が主宰するジュニアゴルフキャンプに、毎週のように参加したのが当時小学3年の中島だった。育成を目的としたキャンプでは、今週3位の大岩龍一(23)ら上級生に交じり「遊びの中でゴルフを覚えていった」という。石川の出場試合を何度も見に行くなど「第2の石川遼(を育てよう)プロジェクトみたいな感じで、英才教育をしてきた。我が子のように育ててきた」と振り返った。
代々木高進学後はナショナルチームに選出され、プロのトーナメントに出場した際には石川と練習ラウンドをともにし、「よく面倒を見てくれた。背中で教えてくれた」と吉岡氏は感謝した。今年6月には、同高出身の笹生優花が全米女子オープンを制覇。「負けられないという感じでした」と刺激を受けたようだ。
コース外でも「昔は部屋の中で一人でゴルフの実況中継をしていた、とお母さんが言っていたくらい本当にゴルフが好きな子です」と秘話を明かした。(岩原 正幸)