谷原秀人、ぎっくり腰でも!1834日ぶり優勝


4番ティーショットを放つ谷原秀人

4番ティーショットを放つ谷原秀人

◆男子プロゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日(14日、静岡・太平洋C御殿場C=ヤード、パー)

 谷原秀人(42)=国際スポーツ振興協会=が2016年11月の平和PGM選手権以来、1834日ぶりの通算15勝目を飾った。腰痛に耐え、4バーディー、4ボギーの70で、通算6アンダーで逃げ切った。最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(12月2~5日・東京よみうりCC、報知新聞社主催)の2年連続13度目の出場権を得た。2位の金谷拓実(23)=Yogibo=は賞金ランク首位に浮上した。

 谷原は最終18番、「絶対に決めてやろうという気持ちで打った」6メートルのバーディーパットをねじ込み、何度も拳を揺らした。同じ広島出身で東北福祉大の後輩、金谷とのデッドヒートを制した。一時は4打リードも、中盤に3パットを3回、14番で池に落とすボギーで並ばれた。だが、終盤に突き放し、5年ぶり15勝目を手にした。

 この日朝、荷物整理中に軽いぎっくり腰を発症した。「やっちゃったと思うくらいやばかった」。電気治療に加え、痛み止め薬を2錠服用し「クラブは何とか振れた」と、胸をなで下ろした。19年まで戦った欧州ツアーから今季復帰もなかなか勝てず、「もう勝てないんじゃないか。確信や自信は一切なかった」という。スイングを見直した2週前から連続トップ10と光が差した。

 この優勝で、昨年大会で最終日18番のボギーで1打差2位と惜敗した日本シリーズJTカップの切符をゲット。「30人の中にいるのは素晴らしい。(名物ホールの)18番は地獄ですよ」と苦笑しながら、間もなく43歳のベテランはリベンジを見据えた。(岩原 正幸)

 ◆谷原 秀人(たにはら・ひでと)1978年11月16日、広島・尾道市生まれ。42歳。12歳からゴルフを始め、瀬戸内高から東北福祉大を経て2001年にプロ転向。03年マンダムルシードよみうりオープンで初V。05年米ツアーに参戦し、06年全英オープン5位。16年は日本プロなど自己最多3勝で賞金ランク2位。家族は元アイドル「ココナッツ娘。」の妻・絢香さんと1男。178センチ、80キロ。

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