畑岡奈紗が後半猛チャージで首位浮上「自分でもびっくり」 日本人2人目の賞金女王の可能性も


◆米女子プロゴルフツアー CMEツアー選手権第3日(20日、米国・フロリダ州ティブロンGC=6556ヤード、パー72)

 今季ツアー最終戦の第3ラウンドが行われ、8打差19位から出た畑岡奈紗(アビームコンサルティング)がこの日のベストスコア64をたたき出し、通算14アンダーで首位に浮上した。14番から5連続バーディーなど8バーディー、ボギーなしで回り、9月のアーカンソー選手権に続く今季ツアー3勝目、通算6勝目に王手を掛けた。東京五輪金メダルで、世界ランク1位のネリー・コルダ(米国)、昨年大会Vの高真栄(韓国)、首位で出たセリーヌ・ブティエ(フランス)も14アンダーで首位に並んだ。

 畑岡が後半に猛チャージを仕掛けた。12番までに4つスコアを伸ばすと、14番パー5では第3打をピンそば約1メートル半、15番パー4で第2打をピン左奥2メートルにつけて連続バーディー。16番では約4メートルを沈めた。17番パー5では第2打をグリーン奥にこぼしたが、3打目のアプローチで約1メートルに寄せて、18番も約4メートルを決めた。上がりの5ホールで5連続バーディーを奪い、後半の9ホールは圧巻の「29」をマークした。

 ホールアウト後のテレビインタビューでは「朝の練習場からショットの感触が良かったのでどんどんピンだけに攻めていって、後半はより集中できた。(14番からは)気づいたら5連続(バーディー)だったという感じ。後半の29は自分でも終わった後はびっくりだった。すごくいい距離のパットが決まってくれた」と思わず笑顔がこぼれた。首位に4人が並ぶ大混戦で迎える最終日へ「積極的にピンを狙えるようになってきている。今日しっかり伸ばせてまだチャンスはあると思うので、自分らしいプレーで終われるように頑張りたい」と決意を込めた。

 今季ツアー最終戦で、CMEグループの年間ポイントランクで上位の60人が出場。ツアー史上最高の優勝賞金150万ドル(約1億7100万円)を懸けて、予選落ちなしの4日間で争われる。今季2勝で賞金ランク5位につける畑岡は、前戦までに142万1081ドルを獲得し、今季ツアー4勝で同1位のN・コルダに約82万ドル差としている。最終戦で優勝すれば、1987年の岡本綾子以来となる日本人2人目の賞金女王の可能性を残す。

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