チャン・キム、「勢いのつく」V 次戦にも賞金王


優勝トロフィーを手にガッツポーズのチャン・キム

優勝トロフィーを手にガッツポーズのチャン・キム

◆男子プロゴルフツアー ダンロップフェニックス 最終日(21日、宮崎・フェニックスCC=7042ヤード、パー71)

 3差9位で出た昨季日本シリーズJTカップ覇者のチャン・キム(31)=PING=が9バーディー、1ボギーのベストスコア63をマークし、通算17アンダーで10月以来の今季3勝目&通算7勝目を飾った。今季残り2戦で賞金ランクも5戦ぶりに1位に返り咲き。次週に2戦連続優勝なら、賞金ランク2位以下の選手次第で1987年のデビッド・イシイ以来2人目の米国人賞金王誕生の可能性も出てきた。同2位の木下稜介(30)=ハートランド=、片岡尚之(23)=フリー=は1打差の2位だった。

 タイガー・ウッズ(米国)ら、世界のトップが優勝者に並ぶ伝統の大会に、キムがその名を刻んだ。首位タイで迎えた18番パー5で、世界屈指の飛距離を武器にピン右5メートルに2オン。バーディー締めで今季ツアー最多に並ぶ3勝目。「賞金王に向けて勢いのつく勝利。偉大な王者たちの中に自分も入れたのはうれしい」と巨体を揺らした。

 コロナ禍で20―21年統合シーズンとなり、空前の大混戦の賞金王争いも上位15人に絞られた。キムは「残り2試合で1勝はしたい。できればJTカップで連覇して賞金王になれたら」と最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(12月2日開幕・東京よみうりCC=報知新聞社主催)で大会6人目の連続Vを思い描く。

 今年から午後1~7時までの間にしか食事せず減量。4月に112キロだった体重は15キロ減った。「活力を保つことができている」。かつての恩師、イシイ以来34年ぶり戴冠(たいかん)へ自信を見せた。(榎本 友一)

最新のカテゴリー記事