【諸見里しのぶさんの分析】西郷真央、悲願ツアー初Vの勝因は「左肩の力抜けたパット」


17番でバーディーパットを決める西郷真央(カメラ・今西 淳)

17番でバーディーパットを決める西郷真央(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー開幕戦 ▽ダイキンオーキッドレディス 最終日(6日、沖縄・琉球GC=6590ヤード、パー72)

 20歳の大器・西郷真央(島津製作所)が、悲願のツアー初優勝を飾った。5打差8位から出て、6バーディー、1ボギーのこの日ベスト67で通算10アンダーとして逆転。ルーキーシーズンの昨季は2位が7回と惜しい戦いが続いたが、見事に“シルバーコレクター”を返上し、最終日に失速した昨年大会のリベンジにも成功した。首位タイで出た黄アルム(韓国)が1打差2位となった。

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 西郷選手は強い風が吹く中、5打差を追い上げて見事な初優勝でした。勝因を挙げるならやはりパットだと思います。8メートルと7メートルを沈めた16番、17番のバーディーパットが大きかったですね。両方とも下り傾斜がある中で、迷いなくしっかりと打ち切れていた。緊張感のある終盤も昨年よりも左肩の力が抜けて、スムーズにストロークができるようになっていましたね。

 最終18番はグリーン奥のティフトン芝のラフからの難しい4打目をピタリと寄せてパー。今オフに磨いた小技を開幕戦でいきなり発揮して、3日目まで首位を走りながら4位だった昨年の悔しさを晴らしました。

 西郷選手は体が強くてバランスが良い。オフのトレーニングでまたひと回り大きくなりました。プレーのリズムも良くて総合的に一つ一つの技術も高い。昨年は2位が7度と安定感もすごく高い。この初優勝で自信を深めて、ポイントによる年間女王争いの中心人物になっていくと思います。(諸見里しのぶ=女子プロゴルファー)

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