ゴルフフェア 宮里藍さんがママになって初の公の場 「横峯さくらはすごいなと思いましたね」


ブリヂストンゴルフのイベントに出席した(左から)宮本勝昌、宮里藍さん、宮里聖志

ブリヂストンゴルフのイベントに出席した(左から)宮本勝昌、宮里藍さん、宮里聖志

 日米女子ツアー通算24勝の宮里藍さん(サントリー)が12日、パシフィコ横浜で開催中の「ジャパンゴルフフェア2022」で、契約するブリヂストンスポーツのトークショーなどのイベントに出席した。昨年12月に第1子となる女児を出産後、初めて公の場に姿を見せて幸せそうな笑顔を浮かべながら近況を報告した。

 16年、19年に続く3度目のゴルフフェアへの参加となった。藍さんがゴルフウェアに身を包んで姿を現すと、ブリヂストンのブースを取り囲んだ大勢のファンから温かい拍手が送られた。「結構、やっぱりゴルフブームが続いているという印象を受けますよね。新商品だったりゴルフに興味を持って、ここに来てくださっているので、うれしいですよね」と昨年4月の松山英樹のマスターズ優勝、6月の笹生優花の全米女子オープン制覇、8月の稲見萌寧の東京五輪銀メダル獲得などの影響でゴルフ界への関心が高まっている熱を感じ取った。

 昨年12月に出産後、都内を拠点に生活しながら「9か月ぶりに」ゴルフ練習場で1度練習した。「とんでもない、体の感覚が変わっていて。もうちょっと練習します(笑い)。ラウンドはまだ全然です。育児メーンの日々を過ごしていますが、自分のゴルフともまた向き合いたいな、という思いもあって練習も少しずつ重ねていけたらいいなと思います。今は9か月やっていないので、80台は間違いなく出ますね」と苦笑い。17年に現役引退した元世界ランク1位は、今後の現役復帰についての思いを聞かれると「そういう意味じゃないです。そこは無理なので」と即答した。

 出産を経て「体もだいぶ変わりましたね。だから、やっぱり(母となってツアー復帰を果たした横峯)さくらはすごいなという感じですね。さくらがこうやって続けていること自体が、すごくいい意味で予想外ですよね。モチベーションが無くなったら、パッと辞めちゃうタイプかと思っていたんですけど。結婚して子供を産んで、またさらに日本で活躍していきたいというところで。本当に人って状況によって変わっていって。その中で色んな努力をしていけば、今のようになっていくんだなと彼女を見ていて思うので。すごく頼もしいですよね。自分が経験したことのないステージを経験しているので。すごく応援しています」と、親交の深い同じ年のママさん選手として再起を目指す戦いをたたえた。

 昨年は若林舞衣子や佐藤靖子が優勝するなど、日本ツアーではママさん選手の活躍が目立つが「自分が実際に当事者になると、本当にすごいことをやっているんだな、と身をもって感じているんですけど。やっぱりうれしいですよね。女性として社会とつながって、ましてやプロゴルファーとしてやっていくことは難しくて。ハードルは高いと思うんですけど、それに臆せず、どんどん若い選手にもチャレンジして欲しいし、やっぱり格好いいなと思いますよね」と持論を語った。

 2010年に藍さんが優勝した米女子ツアーのホンダLPGAで、畑岡奈紗が初日から首位争いを演じている。「アメリカツアーは本当に今は飛ぶ時代なので。自分がやっていた時とは景色が違うというか。持っている番手も違っていて。すごい時代になったな、と思って見ていました。奈紗ちゃんも飛ぶし、すごいですよね」と賞賛した。

 いずれも、ブリヂストンと契約する国内男子ツアー通算12勝の宮本勝昌、国内男子ツアー1勝の兄・宮里聖志とともにトークショーも開催した。藍さんはアマチュアゴルファーに向けて、「ゴルフは自分を知ることが大事です。私は9番アイアンで120ヤードの距離が基準でした。アマチュアの方は自分の距離を知らない方が多いので」とまずは自分の飛距離を把握することの大切さを説いた。藍さんは5月のレギュラーツアー、ブリヂストンレディスオープン(19日開幕、千葉・袖ケ浦CC)にも来場予定だという。「2年前に(同コース開催のブリヂストンオープンに)兄・聖志の応援に行っていたので。あのコースで、女子が試合をやるとどんな風になるのか楽しみですね」と熱戦に期待を込めた。

 今年8月、50歳となる宮本はブリヂストン契約プロの中で最年長のシード選手だ。「年齢的にシニアツアーのカテゴリーにも出られる。基本はレギュラーで、ちょっとだけシニアにも出て活躍したいですね。できることならレギュラーでも、シニアでも優勝して、(レギュラー最終戦のメジャー)日本シリーズJTカップに出たいですね」と今季の目標を口にした。

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