福島県出身の岸部桃子 16日の福島県沖地震に「元気を届けられるプレーを」…18日開幕・Tポイント×ENEOS 


岸部桃子

岸部桃子

◆日本女子プロゴルフツアー Tポイント×ENEOS 練習日(17日、鹿児島・高牧CC=6419ヤード、パー72)

 プロ11年目で、福島県いわき市出身の岸部桃子(塩田建設)が17日、大会記者会見に出席し、16日夜に福島県沖を震源とする地震が発生したことに触れ、18日に開幕する今大会で地元を勇気づけるプレーを見せることを誓った。

 28歳は昨年の最終予選会で22位となって、今季レギュラーツアー前半戦の出場権を獲得。前週の明治安田生命レディスで、最終日に5バーディーの67で回って7位に入った。昨年6月のヨネックスレディス4位に続く好成績だった。「先週7位で本当に自信になりました。今週は(横田英治)コーチがキャディーをしてくれるので、グリーンを狙うマネジメントをしっかりしていきたい」と意気込んだ。開幕から3連戦となるが「すごく体の調子が良くて。オフのトレーニングの成果かすごく振れていて」と飛距離アップも実感している。

 鹿児島県での大会とあり、この日の朝に、テレビのニュース番組などで地元・福島県いわき市が震度5強の地震に見舞われたことを知った。「ビックリして。両親に連絡をしたら『大丈夫だよ』と返信があっただけで。まだ詳しい被害は確認できていません。今朝のニュースを見て、やっぱり東日本大震災のことを思い出しましたね」。

 2011年3月11日。高校2年生だった岸部は、東日本大震災は福島第一原発から10キロ圏内にある富岡高で被災した。「(授業中で)理科室に居て、すごく揺れたのは覚えています」。幸いけがなどは無かったが、実家は「全壊判定」で近くに建て直した。高校はいまだに立ち入り禁止区域で校内に置いたままのゴルフ用具は、取りに行くことすらできていないという。「ゴルフができることに感謝して。前向きに恩返しができたら、と思って頑張っています。今週は、地元に元気を届けられるプレーをしたいなと思います」と力を込めた。

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