黄金世代10人目初優勝へ高橋彩華1差2位…「波に乗りたい」3戦連続最終日逆転だ


高橋彩華

高橋彩華

◆女子プロゴルフツアー ▽Tポイント×ENEOS 第2日(19日、鹿児島・鹿児島高校CC)

 日没順延となっていた第1ラウンド(R)の残りと第2Rを行い、4差11位で第2Rを出た高橋彩華(23)=東芝=が、通算6アンダーで1打差の2位に浮上した。パットがさえて6バーディー、1ボギーとこの日のベストスコアに並ぶ67。1988年のツアー制施行後初となる、開幕3戦連続の初優勝者誕生&黄金世代10人目の優勝に挑む。ツアー1勝の堀琴音(26)=ダイセル=が、7アンダーの単独首位で2勝目に王手をかけた。

 最大瞬間風速13・4メートルの強風が吹き荒れる中、高橋がリーダーボードを駆け上がった。「後半からミドルパットが入るようになって、耐えながらいいゴルフができた。天気が難しくて逆に目の前の一打に集中できた」。ティーショットでフェアウェーを外したのは2回だけ。14番で5メートル、16番で3メートル、17番で5メートルを沈めて伸ばすなど計23パット。難条件下で存在感を見せ、今季自己最少の67で回った。

 昨年大会初日にツアー自己最少「64」をマークし、初の単独首位発進した思い出のコースだ。この日は第1Rの残りも合わせて25ホールの長丁場で「もうコースを思い出せないくらい疲れています」と苦笑いだった。

 3週連続で初優勝者が誕生すればツアー史上7度目で開幕からは初めて。今季開幕2週はともに最終日逆転で初優勝者が誕生と高橋にとっては“追い風”が吹いている。それでも「その波に乗りたいですけど、今日みたいに一打に必死になりたい」と無欲を強調した。

 2月の北京五輪男子スノーボードハーフパイプで金メダルを獲得した平野歩夢(23)=TOKIOインカラミ=とは、新潟・開志国際高で同級生だった。「クラスは別で、体育の授業で見かけたことがあるかなというくらい」だが、五輪最終演技での逆転Vにテレビの前でくぎ付けとなった。

 「鳥肌が立ちましたね。ラスト1回でいい点数を出さないと金メダルがないという状況で、完璧なプレーをして。そのメンタルがすごい。私もここぞ、という時にあれくらい強気にいきたい」。高橋は過去5度最終日を首位で迎えながら未勝利で、3度の2位が最高。勝負の最終日、平野のような強気の逆転劇を演じてみせる。(榎本 友一)

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