◆日本男子プロゴルフツアー ISPSハンダ欧州・日本トーナメント 第1日(21日、茨城・石岡GC=7071ヤード、パー71)
プロ4年目のホープ・古川雄大(ゆうき、24)=フリー=が、順手とクロスハンドとパターの“握り二刀流”を実戦で初導入して9バーディー、ボギーなしのツアー自己最少の62をマーク。9アンダーで自身ツアー初の単独首位発進を決めた。ラウンド後には、釣り堀で高級魚3匹を釣り上げるなど、勢いに乗って初優勝という大魚にも狙いを定めた。2週連続優勝を目指す比嘉一貴(26)、通算12勝の宮本勝昌(49)=ともにフリー=ら4人が1打差の2位。
実戦で初めて試したパターの“二刀流握り”で、古川が大量のバーディーを奪取した。ツアー自己最少の25パット。10番から出て、14番から3メートル前後を沈めての5連続バーディーで勢いが一気に加速した。「すごい冷静にプレーできて。あまり覚えていません。コースも…」と、天然キャラぶりも披露して報道陣を笑わせた。
順手とクロスハンドの二刀流は、オフに一緒にラウンドした女子プロの大里桃子(23)にヒントを得たという。ラウンド中に、残り距離によって5種類の握りを使い分ける大里を見ており、「パットが課題」という古川は前日(20日)に初テスト。この日は初導入で「下りの時はクロスハンドの方が出球のイメージが出やすい」と即、結果に結びつけた。
昨年の日本ツアー選手権森ビル杯で自己最高の2位に入るなど、賞金ランク30位で初シードを獲得したホープだ。「魚好き」で前夜も宿舎近くで“握りずし”を平らげた。初日のラウンド後には、特設の釣り堀で豊後サバ2匹、シマアジ1匹を瞬く間にゲット。「まず1勝」との目標を抱く若きショットメーカーが、初Vも釣り上げる。(榎本 友一)