高橋彩華1差2位発進 雨で「集中」「的を絞っていけた」史上3人目初Vから2週連続V狙う


1番ティーショットを放つ高橋彩華(カメラ 今西 淳)

1番ティーショットを放つ高橋彩華(カメラ 今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー パナソニックオープン 第1日(29日、千葉・浜野GC=6660ヤード、パー72)

 前週のフジサンケイレディスで1998年度生まれ「黄金世代」で11人目のツアー優勝者となった高橋彩華(さやか、23)=東芝=が6バーディー、1ボギーの67で首位と1打差の5アンダー2位と好発進した。1988年のツアー制施行後では西田智慧子(90年)、表純子(05年)に続く史上3人目の初優勝からの2週連続Vに挑む。申ジエ(韓国)が6アンダーで単独首位に立った。

 大雨の中でも高橋は落ち着いていた。前半に2つ伸ばすと、後半は11番で15メートルを沈め、13番まで3連続で伸ばした。17番ボギー後の18番パー5で第3打を2メートルにつけるバーディー締めで67と好発進した。「最後しっかり取れて良かった。パターが入ってくれた」と納得の表情を見せた。

 今大会は同会場で行われた19、21年ともに予選落ちと苦手にしていたが、「今年こそはいいゴルフをしたかった」とリベンジ。「天気が良くない中、(ショットの)的を絞っていけたのでスコアにつながった。風より雨の方が好き。集中できるから」と、雨がっぱを着て傘をさしながらの悪条件も味方につけた。

 前週に自身ツアー10度目の最終日最終組で涙の初優勝を飾り、黄金世代で11人目の優勝者となった。ファンからは「早く2勝目を見たい」と激励された。初優勝からの2週連続優勝なら史上3人目の快挙。「(記録は)自信がない」としながら、「第2日が終わって良い位置にいたら考えようかな」と冷静に話した。

 初優勝翌週の重圧も「ビックリするくらい何もなかった」とさらり。今季は20歳の西郷が昨季2位7度と苦汁をなめた末に開幕戦で初優勝後、勢いに乗って3勝。「私も“せごどん”に便乗できたらうれしい」と笑った。前週はアマ時代から競った同学年の畑岡奈紗(23)が米ツアー6勝目を飾り、「同世代が成績を出すと、いい刺激になる」と、遅咲きのショットメーカーは言った。

 1打差の2位と好スタートを切り、勝てば黄金世代で7人目の複数回V。「(最終日)最終組でも前より怖さはない」。勝てない呪縛から解き放たれ、一気に連勝街道を突き進む。(岩原 正幸)

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