稲見萌寧「最近スッキリ」道具も体調面も昨年の女王仕様に戻して3打差3位浮上


第2日、スコアを1つ伸ばし通算3アンダーとして笑顔を見せる稲見萌寧(カメラ・今西 淳)

第2日、スコアを1つ伸ばし通算3アンダーとして笑顔を見せる稲見萌寧(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー 今季メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第2日(6日、茨城・茨城GC西C=6680ヤード、パー72、報知新聞社後援)

 7位から出たツアー通算10勝の稲見萌寧(22)=Rakuten=は3バーディー、2ボギーの71で、首位と3打差の通算3アンダー3位に浮上した。昨年8勝を挙げ、シーズン9勝で初の賞金女王を獲得したが、今季はまだ勝利がない。用具や体の面で“昨年型”に戻し、逆転でのメジャー2勝目を狙う。西郷真央(20)=島津製作所=は76の11オーバーで、約1年ぶりに予選落ちした。

 メジャーらしい難セッティングでの“我慢合戦”で昨季女王がグイッと食い込んできた。稲見は3番で3パットからボギーも、9番で4メートルを決めてスコアを戻し、17番では第3打を1メートルにピタリと寄せて71。「集中して、耐えて伸ばせた」と胸を張った。

 2つの変化が好調の要因だ。今季は開幕から、より飛距離を求めてドライバーのシャフトを変更して臨んだが、左に行くミスが出て、前週までフェアウェーキープ率68・18%(40位)と低迷していた。2週前から、昨年使用していたシャフトに戻したことで奏功。予選2日間は全体2位の同85・71%とティーショットが安定し「(第2打を)フェアウェーから打てているのが一番大きい」と手応えをにじませた。

 体のコンディション面でも、昨年の東京五輪銀メダル獲得時に同行したトレーナーとこのほど契約した。稲見の関係者は「用具も体(の調整)も昨年の状態に。元に戻して良くなった」と説明。本人も「最近はゴルフや体のことでもスッキリした。思うように動くようになってきている」と明るい表情を見せた。

 大会前には「夏までに調子を上げていければ」と語ったが、2日目を好位置で終え「結果を出して、少しずつ自信を取り戻したい」と期待を口にした。昨年9月の日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯以来のメジャー2勝目へ、残り2日で3打差は十分射程内だ。(岩原 正幸)

最新のカテゴリー記事