池田勇太がロケット発進の11バーディー…アマチュアに「特等席」で見せつける自己最少59


1番、ティーショットを放つ池田

1番、ティーショットを放つ池田

 ◆男子プロゴルフツアー ▽ゴルフパートナー・プロアマ 第1日(19日、茨城・取手国際GC東C=6804ヤード、西C=6544ヤード、ともにパー70)

 第1ラウンドが行われ、通算21勝の池田勇太(フリー)が“ロケット発進”を切った。西コース(C)で11バーディーを量産し、ボギーなしでツアーでの自己最少スコアを2打更新する59をマークし、11アンダーで単独首位で滑り出した。

 「上がってスコアカードを見たら59だった。ずっと調子は悪くなかったし、ショットはいつも通り。パターが最近の悩みの種だった。パターが入ればこういうスコアが出るのか、という感じ」と納得の表情。アウトコースを28で回り、ツアーで9ホールの自己最少記録を1打更新。昨年の初日にショーン・ノリスと大槻智春が出した西Cのコース記録も塗り替えた。

 日本ツアーで唯一、プロとアマチュアが同組で回るプロアマ形式の大会。池田が「特等席」で見つめるアマチュアの前で大量のバーディーを披露した。出だしの10番で55ヤードからショットでつけて「OKバーディー」でスタートすると、前半を5つのバーディーで単独首位で折り返した。1番パー4では第1打を左林に入れたが、2打目の「1メートルの穴」という木の間から3メートルにつけてバーディー。9番もバーディーで締めくくり、終わってみれば11バーディーを重ねた。

 同組で回ったアマチュアの2人は「18ホールずっと緊張されていた」と11個のバーディーで「ナイスバーディー!」の声は一度もなかったという。だが、「自分のプレーよりも、僕のバーディーの数をずっと数えてくれていたみたいで(笑い)。(ナイスバーディーは)一切なかったけど、うん、とかみ締めてくれていましたね」。目の前で好プレーを見せられたことが、何よりもうれしそうだ。

 09年から19年シーズンまで11季連続で優勝を重ねてきたが、昨季は1勝を挙げることができず、連続記録も止まった。今季もここまで5戦でトップ10が1度と優勝争いにあまり顔を出せていないが「自分は間違ったことをやっているようには思えないし、内容としては非常にいいものができている」とオフからの取り組みに手応えがある。19年6月のミズノオープン以来、3年ぶりの頂点へ「僕が優勝したいと言ったってできるものではない。かみ合えば今日みたいにいいスコアが出るし、じっと待つしかない」と東Cでの残り3日に向けて静かに闘志を燃やした。

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