6週ぶり国内復帰の西郷真央はロストした荷物が戻らず師匠・ジャンボから「災難だったな」


国内復帰戦に臨む西郷真央がプロアマ戦でショットを放つ(カメラ・今西 淳)

国内復帰戦に臨む西郷真央がプロアマ戦でショットを放つ(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー ▽CATレディース プロアマ日(18日、神奈川・大箱根CC=6638ヤード、パー72)

 約6週間ぶりの国内復帰戦となる西郷真央(島津製作所)は、9ホールのプロアマ戦で最終調整。大会公式リモート会見で、欧州遠征でロストバゲージした荷物が、いまだに手元に戻ってきていないことや師匠・尾崎将司への同遠征報告を済ませたことなどを明かした。

 欧州でも実力の片りんを見せてきた。エビアン選手権では優勝者と2打差の3位に入る大健闘。AIG全英女子オープンでは強風に苦しみ、予選落ちを喫した。試合の合間には、「ゴルフの聖地」英セントアンドリュース・オールドコースをラウンドするなど、先も見据えて貴重な経験を積んできた。「結果を出し続ける難しさをより感じた海外遠征だった。調子が悪い時に、どれだけ結果を求めることを意識せずにどれだけ結果を出せるか。これから国内でも大事になってくると思う」と持ち帰った大きな収穫と課題を口にした。

 今季国内11戦で5勝。伸び盛りの20歳は、高精度のショットを武器にポイントランクで初の年間女王へ首位をひた走る。19日の第1ラウンドは昨年大会覇者の小祝さくら(ニトリ)、山下美夢有(加賀電子)と同じ注目組に入った。「今週、もちろんいつも通り全力でプレーする。他に比べて出場選手も少ないですし、より結果を求めがちになってしまう」と苦笑いした。

 パリ経由で英国入り。その際にロストしたスーツケースの中には、服とパター練習用の器具が入っていたという。「まだ戻ってきていなくて、どこにあるかも分からない。服とパットの練習器具が入っていたので、器具をなくしてしまったのが一番精神的にはショックな出来事でした。帰国してから(同じ器具の)購入手続きはしたんですけど、全く同じ物はもう売っていなくて、できれば見つかってくれればいいな」と困惑の表情を浮かべた。

 11日に帰国後、師匠で日本男子ツアー歴代最多94勝の尾崎将司の千葉県内の自宅へあいさつに出向いた。1973年マスターズ8位、79年全英オープン10位、89年全米オープン6位など男子の海外メジャーでも実績を残してきたレジェンドから「(ロストバゲージは)災難だったな。そういう悪い経験も今後に生きるから、良くはないけど、して良かったな」と声をかけてねぎらわれたという。成長著しい日本のショットメーカーは、様々な経験を糧にして再出発を切る。

 今大会は賞金総額6000万円、優勝賞金1080万円。19日から3日間、102選手が出場して有観客で行われる。

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