
シニアツアーのビッグトーナメントで7位に浮上した「最強シニアアマ」の水上晃男
◆男子プロゴルフシニアツアー ファンケルクラシック 第2日(20日、静岡・裾野CC=6985ヤード、パー72)
首位と5打差の30位からスタートしたアマチュアの水上晃男(鷹之台CC)がこの日のベストスコアの68で回り、通算3アンダーで首位と4打差の7位に急浮上した。「日本最強シニアアマ」と呼ばれる55歳がシニアツアーのビッグトーナメントを沸かせている。鈴木亨(ミズノ)が通算7アンダーで首位。2打差の2位に手嶋多一(ミズノ)、タイのタワン・ウィラチャン(SINGHA)が続く。
包装用マテリアル・メーカー「イーパック」の専務取締役を務めるアマチュア水上が3連続を含む5バーディー、1ボギーの68で回り、一気に7位まで順位を上げた。「そんなに上がったんですか?」と自らも驚く快進撃だった。
昨年の日本シニアオープンでアマ最高の8位。今年の日本アマには出場選手最高齢の55歳で学生選手たち堂々と戦い、予選通過を果たした(51位)。「50歳を過ぎてからゴルフがうまくなりましたね」と柔らかな表情で話す。
平日は自宅庭にある「鳥かご」(練習場)でボールを打ち、土曜日と日曜日はメンバーとなっている千葉の超名門コースの鷹之台CCでプレーする。経済的な余裕があり、そして、ゴルフがプロ並みにうまい。世の中のサラリーマンゴルファーの理想のような存在だ。
レギュラーツアー32勝、シニアツアー3勝の永久シード選手の尾崎直道に「なんでプロにならなかったんだ?」と問われたこともあるという。「プロになることは考えたこともありません。プロに嫌がられるアマチュアがいいですね」と笑う。
4打差7位で迎える最終日。「優勝はありません。それは分かっています。(昨年の日本シニアオープン8位を超える)シニアツアー自己最高位を目指しますよ」。自然体で話す水上は、まさにプロに嫌がられる活躍を見せそうだ。