河本力、国内4組目「きょうだい優勝」達成 22歳怪物ルーキー「震えていました」姉・結も感激


河本力は優勝しボードの前でカップをかかげる(カメラ・岩田 大補)

河本力は優勝しボードの前でカップをかかげる(カメラ・岩田 大補)

◆男子プロゴルフツアー ▽Sansan・KBCオーガスタ 最終日(28日、福岡・芥屋GC=7191ヤード、パー72)

 新人の河本力(22)=フリー=が、逆転で涙の初優勝を遂げた。1打差2位で出て5バーディー、3ボギーの70。通算16アンダーで、大会最年少V&今季ルーキー優勝者第1号となり、女子ツアー1勝の姉・結(24)に続き、国内男女日本人4組目のきょうだいVも達成した。同じ愛媛県出身の松山英樹(30)に憧れる逸材は、最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(12月1~4日・東京よみうりCC=報知新聞社主催)出場権も初獲得した。

 玄界灘からの強風と混戦を世界トップ級の豪打で打破した。李と首位に並んで迎えた最終18番。観客が取り囲む中、河本は3メートル半のスライスラインを冷静に沈めてバーディーを決めると、かみしめるように右拳を突き上げた。グリーン脇で日体大時代の同級生・石川航(22)から祝福されて歓喜の抱擁。涙があふれた。

 「最終日最終組は初めてで、こんなに苦しい戦いとは知らなくて。すごい緊張して、すごい震えていました。両親や関わって下さった全ての人に感謝します。明日、姉の誕生日なのでいい誕生日プレゼントになったと思います」

6番で360ヤード超 我慢比べとなった最終日。「自分に集中することだけを意識して」と自慢の飛距離で、パー5で3バーディーを奪った。連続ボギーで迎えた6番で向かい風の中、ドライバーを振りちぎった。「あれが本当に大きかった」と360ヤード超えのビッグドライブで初バーディー。流れを変えた。9番は2オンに成功して伸ばし、単独首位浮上。18番は「バーディーを取らないと勝てない」と300ヤード超えの豪打でフェアウェー真ん中に運び、第1打を左ラフへ曲げた李に競り勝った。

 姉・結とともに国内男女日本人4組目のきょうだいVも達成した。デビューを控えた昨オフ、「姉と今までにないくらい厳しい」というトレーニングを積んだ。1日4、5時間「吐きそうになるくらい走ったりした」。米ツアーから帰国して再起をかける姉と「サボんな」、「そんなんでええんか」などと互いに厳しい言葉を掛け合い、切磋琢磨(せっさたくま)した。

 愛媛県では松山英樹以来、4人目のツアー優勝者となり、“グリーンジャケット”に袖を通した。21年マスターズ王者で同郷の大先輩の背中を追う。「あの何も言わせない強さ、僕もああなりたい。うまい、じゃなく強くなりたい」と海外メジャー制覇の大きな夢も抱いている。

 30選手しか出場できない日本シリーズに、新人一番乗りで初出場を決めた。「本当にうれしい。楽しみな試合」と河本。怪物新人が異次元の飛距離で旋風を巻き起こす。(榎本 友一)

 河本結(ニトリレディス最終日73で、30位で終えて移動中に弟の優勝を知る)「めっちゃうれしいです。彼の努力を一番近くで見て来たので、本当にうれしいですし、神様が見てくれていたんだなと思いました。とにかく自分の試合より緊張しました。私の誕生日が明日なんですけど、その前日に初優勝。すごいタイミングですよね」

 ◆国内プロゴルフ界の日本人男女のきょうだい優勝

 ▽中嶋4兄妹 長男・常幸は4度の賞金王など通算48勝。長女・恵利華は4勝。次男・篤志さんはトップアマで三男・和也もプロで活躍した。

 ▽宮里3兄妹 長男・聖志が1勝、次男・優作が17年に賞金王となるなど通算7勝。17年9月に現役引退した長女・藍さんは日本ツアー通算15勝、米ツアー通算9勝。

 ▽香妻姉弟 長女の琴乃が18年に国内女子ツアーで1勝。弟の陣一朗は20年に1勝し、今年4月の国内開幕戦も制して通算2勝。

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