勝みなみ「ボギーなしは自分ですごく評価したい」…完全V王手 観戦の須藤弥勒を魅了


18番でティーショットを放つ勝みなみ(カメラ・今西 淳)

18番でティーショットを放つ勝みなみ(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー ゴルフ5レディス 第2日(3日、千葉・ゴルフ5Cオークビレッヂ=6465ヤード、パー72)

 首位スタートの勝みなみ(24)=明治安田生命=が1バーディー、ボギーなしの71で回り、通算10アンダーで首位をキープした。勝が持つツアー史上最年少優勝記録(15歳293日)更新の野望を持つ「天才少女」須藤弥勒(みろく、11)=ゴルフ5=がナマ観戦。ジュニア界で活躍する弥勒にトッププロの貫禄を見せつけた。前年覇者の吉田優利(22)=エプソン=が64で回り、32位から1打差2位に急浮上。7位と好発進した横峯さくら(36)=エプソン=はスタート前に体調不良で棄権した。

 9バーディーを量産し、大会コース新記録の63をたたき出した初日と一転、地味なラウンドになった。1バーディーのボギーなし。それでもがっちりと首位をキープした勝は、確かな手応えを感じていた。「ボギーなしは自分ですごく評価したい。バーディーが来なかったらボギーが先行してしまうけど耐えられた。成長を感じた一日でした」

 飛距離ランク5位(252・58ヤード)の豪打を武器にした爆発力が持ち味。7月の楽天スーパーレディースでは2位に5打差をつける22アンダーで圧勝した。攻めるゴルフに加え、守るゴルフも身につけつつある。

 進化を続ける勝をせん望のまなざしで見つめていたのがジュニアゴルフ界の4大メジャーを制し「天才少女」と呼ばれる弥勒だった。11歳のアマながら12社・団体のスポンサーを持ち、ゴルフ5と所属契約。最終日(4日)には18番ゲストリポーターを務める。勝のプレーを追った弥勒は「勝さんは強くて明るくて格好いい」と笑顔で話した。

 勝が14年のKKT杯バンテリンレディスで達成した15歳293日のツアー史上最年少優勝記録更新が弥勒の最大の目標。「勝さんは素晴らしい選手と実感しました。だからこそ勝さんの記録を抜きたいです」と目を輝かせて話した。

 勝はトッププロの実力を見せつけると同時に、10番では応援していた弥勒に笑顔で手を振る余裕も見せた。完全優勝による今季2勝目、通算8勝目に王手。「自信を持ってプレーします」ときっぱり話した。

 最終組で直接対決する吉田とは親交が深い。「優利ちゃんは顔はかわいいけど中身は私と同じでおじさん気質。食べることが好きでお酒も飲むし。一緒に回れることはうれしい。そして、自分が勝ちたい」。最年少優勝を果たした8年前からツアーの顔の一人となっている勝は今大会でも主役を目指す。(竹内 達朗)

最新のカテゴリー記事