吉田優利、「タフなコースは好き」地元・千葉でメジャー初Vと3冠へ1打差2位で最終日挑む


18番第3打を放つ吉田優利。シルバーコレクター返上へ、通算1アンダーの2位から逆転優勝を狙う(カメラ・今西 淳)

18番第3打を放つ吉田優利。シルバーコレクター返上へ、通算1アンダーの2位から逆転優勝を狙う(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー ▽メジャー第3戦 日本女子オープン 第3日(1日、千葉・紫CCすみれC=6839ヤード、パー72)

 9位から出た吉田優利(22)=エプソン=が3バーディー、1ボギーの70で回り、通算1アンダーで首位と1打差の2位に浮上した。今季は2位が5回あり、2週前に流した悔し涙を糧に、地元・千葉でメジャー初Vを狙う。18年には日本女子アマ、日本ジュニアを制し、日本ゴルフ協会(JGA)主催試合で史上5人目の3冠獲得が懸かる。69の申ジエ(韓国)が2アンダーで首位。

 3日目を終えてアンダーパーは元世界ランク1位の申とともに2人だけ。22歳の吉田は、メジャーらしいタフな設定にも「チャンスは少なかったが、うまくショートゲームで拾うことができた」と冷静だった。

 後半の10、11番で5メートル、8メートルの連続バーディーを奪い、難関17番ボギー後の18番でバーディーを取り返し70。「タフなコースは好き。いいショットが全部、いい結果になるとは限らないけど、実力通りの結果が出やすいと思う」と分析した。

 昨年9月に2勝目を挙げたが、今季は“シルバーコレクター”を返上できずにいる。活躍の指標となるポイントランクは5位につけるが、プレーオフ負け2度を含む5度の2位が最高。2週前(2位)は悔し涙にくれた。「勝てないことが一番悔しい。一歩先に進むにはどうしたらいいか」

 1差で惜敗した涙の試合後に「明日8時から練習お願いします」と辻村明志(はるゆき)コーチに連絡し、いつも通り球を打った。今週は「プレー中のメリハリ」を意識する。「リスクを取るか取らないのか、好きな距離を残すとか」。得意のマネジメントで攻略した。

 昨年の勝みなみに続く5人目のJGA主催競技3冠も視野に入る。「ナショナルチーム(アマ日本代表)に在籍させていただき親近感が湧く。一言でいえば特別」と日本女子オープンのタイトルを渇望する。“ミレニアム世代”で西村優菜に次ぐ2人目のメジャーV目指し、1差を追って、地元の大観衆が予想される最終組で回る。「ベストなプレーをしたい。なかなか経験できることではないので楽しみ」と、表情を引き締めた。(岩原 正幸)

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