大学生アマ・蝉川泰果が日本オープン完全V アマ日本代表ヘッドコーチが明かす「彼はエンタテイナー」


ガース・ジョーンズ氏

ガース・ジョーンズ氏

◆男子プロゴルフツアー メジャー第3戦 日本オープン 最終日(23日、兵庫・三甲GCジャパンC=7178ヤード、パー70)

 6打差首位から出たアマチュアの蝉川泰果(たいが、東北福祉大4年)が2バーディー、2ボギー、1トリプルボギーの73で回り通算10アンダーで、初日から首位を譲らない完全優勝を達成した。9月のパナソニックオープンに続く、史上初のアマ2勝目、アマのメジャー優勝は第1回・1927年大会の赤星六郎以来95年ぶり2人目の快挙となった。

 アマチュア日本代表で蝉川を指導するガース・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、オーストラリア)は会場で快挙を見守った。「Very exciting! (スタート前は)ストローク差があったけど、最後は詰まってすごいドキドキしました。2016年に女子では畑岡奈紗選手が日本女子オープンで優勝しましたが、今週はタイガがやってくれて。アマチュア選手が活躍してきているのは非常にうれしく思う。プロのように準備ができているから、結果が出るんだと思います」とたたえた。

 蝉川は第3ラウンド(R)のティーが前に出た9番パー4で1オンし、イーグルを奪うなど、今大会では攻めの姿勢を貫いた。ジョーンズ氏は「アグレッシブにいくのは彼の強み。それは約1か月前に世界アマチュアチーム選手権(9月)がフランスであって、そこで学んだことだと思います。最終日に守りに入る戦略を彼自身が選び、それで(73とスコアを落とし)逆転されて個人優勝を逃した。それから学習した」と成長に目を細めた。

 名前の由来がタイガー・ウッズという逸材。ジョーンズ氏は「彼はエンタテイナーです」と話す。実際に第3Rの9番について蝉川は「刻むのは頭になかった。せっかくだから見に来た人を沸かせたい」と話していた。ジョーンズ氏は「この前、ミーティングをした時にタイガが『日本のゴルフを活性化させたい』というようなことを言っていた。彼みたいなエキサイティングなエンタテイナーが(日本男子ゴルフ界を)再活性できるといいと思うし、彼はそれができると思っている」と“新スター”に期待を込めていた。

最新のカテゴリー記事