河本力、剛腕ルーキーは焼き肉パワーで「優勝したい」…12・1ゴルフ日本シリーズJTカップ開幕


10月2日、東海クラシックで優勝した河本力

10月2日、東海クラシックで優勝した河本力

◆河本力 (22)=フリー= 初出場 <Sansan・KBCオーガスタ、バンテリン東海クラシック優勝>

 2022年シーズンの国内男子プロゴルフツアー最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップは12月1日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCC(7023ヤード、パー70)で開かれる。22年のツアー優勝者をはじめ、賞金ランク上位者など総勢30人が出場。「頂点へ舞い上がれ」と題した連載で出場予定8選手を紹介する。第1回は1988年ツアー制施行後、3人目となるルーキーイヤー2勝を飾った注目の大砲・河本力。

 新時代到来を豪快なショットで告げた。河本は8月のKBCオーガスタで今季新人初優勝第1号となった。1打差を追った最終日最終組。李尚熹(イ・サンヒ、韓国)と首位に並んだ最終18番。極限の緊張下で「バーディーを取らないと勝てない」とドライバーを振りきった。玄界灘からの強風を切り裂く一打。300ヤード先のフェアウェーへ運ぶと、最後は3メートルのバーディーパットを決めて大喝采の中で右拳を突き上げた。

 日体大の学生アマだった昨年12月の日本シリーズJTカップは観客として訪れた。「新人で優勝して、JTに出られるのはすごい誇りに思う」。30人しか立てない真冬の東京でのメジャー舞台に、選手として初出場する喜びをかみしめる。

 183センチ、92キロ。「100キロまで増やしたい」と今季中はトレーニングもしつつ、日体大の後輩・中島啓太(22)らと「ほぼ毎日焼き肉」を食べている。世界主要ツアーでも屈指の平均飛距離322・60ヤード。力の名の通り、パワーで見る者を分かりやすく感動させる“怪物ルーキー”だ。

 姉・結(24)は国内女子ツアー1勝で、史上4組目の男女きょうだいVも果たした。19年3月のアクサレディスで姉の初優勝時は力が初キャディーを務めた。「JTでも優勝したい」と今季最終戦で姉にバッグを担いでもらう夢プランも練っている。(榎本 友一)

 ◆河本 力(かわもと・りき)。2000年3月3日、愛媛・松山市生まれ。22歳。7歳からプロの姉・結の影響でゴルフを始め、15年の四国ジュニア選手権秋季大会優勝。松山聖陵高で17年の全国高校選手権春季大会優勝。20年日本オープン5位でローアマを獲得。21年9月の下部のABEMAツアー「TIチャレンジ東条の森」で4人目のアマチュア優勝。21年12月にプロ転向。ツアー通算2勝。183センチ、92キロ。O型。家族は両親と姉。

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