谷原秀人、はまった森保戦法「後半勝負」成功で連覇へ1差3位


7番、力強くティーショットを放つ谷原秀人 通算-7の3位タイ(カメラ・竜田 卓)

7番、力強くティーショットを放つ谷原秀人 通算-7の3位タイ(カメラ・竜田 卓)

 ◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 今季最終戦メジャー 日本シリーズJTカップ 第2日(2日、東京・東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 大会6人目の連覇を狙う谷原秀人(44)=国際スポーツ振興協会=が、サッカーW杯日本代表ばりの忍耐力で通算7アンダー。1差3位に順位を上げた。4位でスタートし、1イーグル、2バーディー、1ボギーの67。昨年と同じ前半を3位で終え、後半勝負にかける。小平智(33)=Admiral=とブラッド・ケネディ(48)=オーストラリア=が8アンダーで首位に立った。

 今大会最多に並ぶ14度の出場を誇る44歳は、森保ジャパンと同じく「後半勝負」に出た。欧州ツアーでスペイン、ドイツでもプレー経験のある谷原は難度の上がった第2R、スペインの猛攻を耐えしのいだサッカーW杯日本代表ばりの忍耐力を見せた。「風も吹いて寒さもありながら。アンダーで回れれば、と17番まで我慢した」。ツアー屈指のパットを軸に前半をイーブンパーで折り返した。

 13番でバーディーを決めると、チャンスホールの17番パー5で果敢に攻めた。残り189ヤードから7アイアンでピンそば10メートルに2オン。イーグルパットを沈めて首位と1打差の3位へ浮上した。この日午前5時に起床し、ホテルでW杯日本戦の後半を見た。「すごいですよね、本当に。感動しましたね。後半2点取って。守れ、守れっていう感じで。ちょうど今、長男がサッカーにはまっていて」。2児のパパは大いに刺激を受けてコース入りした。

 親交の深いプロ野球・西武や米大リーグのレッドソックスなどで投手として活躍した、ゴルフ好きの松坂大輔氏(42)からも声援を受けた。9番グリーン脇で同氏を見つけると「僕らの世代のヒーローですから」と好プレーで応えて見せた。

 21年大会も第2Rを3位で折り返し、第3Rに64で単独首位に立って逃げ切った。「グリーンの硬さ、速さも明日、明後日で変わってくる。コース攻略をしっかりやっていければ」と百戦錬磨のベテランは冷静に先を見据える。5月に第2子となる長女が誕生した記念の年を、大会6人目となる連覇&通算17勝目で締めくくる。(榎本 友一)

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