丸山奨王
◆男子プロゴルフツアー ゴルフパートナー・プロアマ 第２日（１９日、茨城・取手国際ＧＣ東Ｃ＝６８０４ヤード、パー７０＝、同西Ｃ＝６５４４ヤード、パー７０＝）
３７位からスタートした丸山奨王（登録名の読みはショーン、２２）＝フリー＝が西Ｃを５バーディー、２ボギーの６７で回り、通算６アンダーで２６位に浮上した。日米ツアー通算１３勝の丸山茂樹（５３）を父に持つ逸材がアマ時代を含めツアー通算４試合目で初の予選通過を決めた。フィリピンのジュビック・パグンサン（４５）＝フリー＝が通算１３アンダーで首位。ツアー３勝の蝉川泰果（２２）＝フリー＝と学生プロ宇喜多飛翔（うきた・つばさ、２２）＝大阪学院大＝が１打差の２位に続く。
世界に誇る小技マスター・丸山茂樹直伝のアプローチが決まった。スタートホールの西Ｃ１０番パー４（３６７ヤード）。奨王は第１打をグリーン右サイドまでカッ飛ばすと残り２０ヤードの第２打を５８度のウェッジでピンに寄せた。“ＯＫバーディー”で流れをつかんだ２２歳は２日連続で６７をマーク。２６位に浮上して初の予選通過を決めた。
「通過ラインは考えず、毎ホール、ベストを尽くすだけでした」とホッとした表情で話した。１８年、アマとして長嶋茂雄招待セガサミーカップでツアー初出場して８４位で予選落ち。１９年の同大会も９２位で予選敗退。昨年８月、プロ転向して同大会に挑んだが、やはり、６５位で予選落ち。通算４試合目で第一関門を突破した。
日本ツアー１０勝。そして、世界最高峰の米ツアーで３勝を誇る偉大な父を持つ。重圧はあるが、その境遇を受け入れ、父を尊敬している。「（父から）子どもの時からアプローチを習っています。アプローチは受け継いでいる、と思います」と笑った。
茂樹の盟友で、ツアー通算８勝の深堀圭一郎（５４）＝フォーラムエンジニアリング＝は感慨深い表情で語った。
「奨王を子どもの頃から知っている。僕は親戚のおじさんという感じ。アプローチはうまくて『マルか！？』と間違えそうになるときもあります。飛距離はマル以上。才能の塊です」
茂樹が米ツアーに本格参戦した２０００年にロサンゼルスで生まれた。「いつか米国に帰ってゴルフをしたい」と話す。
米国へ「行く」ではなく「帰る」。今大会は夢を実現するための重要なステップになる。「日々、努力して、日本ツアーで活躍できる選手になりたい」と奨王。世界のＭＡＲＵＹＡＭＡを目指す挑戦が続く。（竹内 達朗）
◆丸山 奨王（まるやま・しょおん）２０００年６月２日、米ロサンゼルス生まれ。２２歳。４歳の時、父の影響でクラブを握り、１０歳で本格開始。１６年ウェスタン・ジュニア選手権優勝。アマ時代の１８、１９年に長嶋茂雄招待セガサミーカップに出場。２２年６月にＵＣＬＡの経済学部を卒業し、７月にプロ転向。名前は父が好きな英国の俳優ショーン・コネリーが由来。ツアー登録名の読みは「マルヤマ・ショーン」に決定。１７２センチ、６８キロ。