岩井千怜 9バーディ64で単独首位…大会コースレコード&自己ベスト更新「集中していた」


2番、笑顔の岩井千怜(カメラ・中島 傑)

2番、笑顔の岩井千怜(カメラ・中島 傑)

◆女子プロゴルフツアー リゾートトラストレディス 第2日(26日、静岡・グランディ浜名湖GC、6500ヤード、パー72)

 首位と2打差の6位から出たツアー通算3勝の岩井千怜(ちさと、20)=ホンダ=が64で回り、大会コースレコードと自己ベストを、ともに1打更新した。前半だけで6つのバーディーを奪うなど、9バーディー、1ボギーで通算12アンダーとし、単独首位に浮上。単独22位以上での生涯獲得賞金1億円突破に大きく前進した。2週連続Vを目指す山下美夢有(21)=加賀電子=と、佐久間朱莉(20)=大東建託=が1打差の2位につけた。

 持ち前の全集中でバーディーを9個も量産した。岩井千は「バーディーパットを集中して打っていた。回っている時もスコアは分からなかった」というほどの“ゾーン”に入った。スタートの10番で第2打をピンから50センチにピタリ。13~16番では4連続とギアを上げ、前半で6打もスコアを伸ばした。「今日はいい内容だった」と最高の笑顔が出たほど、後半は3バーディー、1ボギーとし、大会コース記録の64で第2日を締めくくった。

 予選2日間は飛ばし屋3人でのラウンドだった。前週のブリヂストンレディス終了時点での平均飛距離は254・258ヤードで6位。同組の神谷そら(20)は2位、渡辺彩香(29)は4位と、飛距離はさらに出る。「(2人は)パー5で2オンを狙ってくるので、私も頑張ろうと。2人が飛ばすので自分も飛ばしたい思いがあった」。ライバルにも触発され、単独首位での通過につなげた。

 今季ここまでの12戦中トップ10入りは4度。優勝争いを繰り広げる中で疲労もたまっている。回復のために、自分でのマッサージやビタミン摂取を心がけている。一番効果的なのは「早く寝ること」という。前日は午後10時に寝て、朝は8時半ごろに起床。「毎日8時間は目標にして、睡眠を取るようにしている」と体調管理にも抜かりはない。

 4日間大会での初Vにも自然体で臨む。生涯獲得賞金1億円突破も近づいているが、意識はしていない。「優勝争いできる位置で戦うのが大事」といつも通り、勝つことだけに焦点を当てている。決勝ラウンドへは「チャレンジするゴルフをしていきたい」と意気込んだ。絶好調の20歳が攻めのプレーで今季2勝目をつかみ取る。(富張 萌黄)

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