山下美夢有、11か月ぶり大舞台へ「どこまでいけるか楽しみ」・・・全米女子オープン6日開幕


18番ホールで海をバックにティーショットを放つ山下美夢有

18番ホールで海をバックにティーショットを放つ山下美夢有

 【モントレー(米カリフォルニア州)4日=岩原正幸】米女子ゴルフのメジャー第3戦、全米女子オープンは6日から4日間、ペブルビーチGL(6509ヤード、パー72)で行われる。昨季国内ツアー年間女王の山下美夢有(みゆう、21)=加賀電子=は今季4勝と調子を上げ、昨年8月にメジャー初出場したAIG全英女子オープン(13位)以来のメジャーで、優勝を目標に掲げた。この日、予選ラウンドの組み合わせが決定した。

 砂浜に波打つ音を心地良く感じながら、山下は終始楽しそうな様子でリンクスを回った。「テレビで見ていて、すごいコースだと思っていた。ラフも深くセッティングが難しい。グリーンの傾斜も強いので、風が吹いたら止まらない」。国内トップに君臨する21歳は挑戦心をかき立てられた。

 前週の国内ツアーを欠場し、地元・関西で休養と練習に充て、万全の状態で乗り込む。「(体を)整えてから行こう」という理由で渡米は3日。2日間で計1・5Rと精力的に調整した。「景色は結構見た。日本にないコースで、より楽しめる」と、大舞台の雰囲気を存分に味わっている。

 出場権を持っていた4月のシェブロン選手権、2週前の全米女子プロ(ともに米国)を、日程面などを考慮して見送った。じっくりと国内で調子を上げたことで今季4勝の快進撃。「メジャーで優勝を目指してという目標でやっている。しっかり今のベストを尽くしたい。挑戦というか、どこまでいけるか楽しみ」。昨年8月の全英以来のメジャーに満を持して乗り込む。

 同じ海沿いのリンクスだった全英で初メジャーながら5位で決勝に進み、13位と健闘した。今回の特徴である小さいグリーンを前に「ここは正確なショットを打てないとチャンスにつく回数が少ない。試合が始まれば緊張すると思うけど、全力で頑張りたい」と引き締めた。今季フェアウェーキープ率73%超、パーオン率78%超(ともに2位)と好調なショットを軸に、難コースを攻略する。

 ◆ペブルビーチGL(ゴルフリンクス) カリフォルニア州モントレー半島に位置する海沿いの全米人気NO1のパブリックコース。男子の全米オープンが6回(1972、82、92、2000、10、19年)行われ、00年はタイガー・ウッズがメジャー最大差の15打差をつけて優勝。全体的にグリーンが小さく、フェアウェーは硬い。風向きは変わりやすい。名物ホールは107ヤードと距離が短い7番パー3。三方が海に囲まれ、風次第でクラブ選択が大きく変わる。

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