吉田優利、8バーディー今季3度目の首位発進 「自分を客観的に見られる」世界水泳の水球観戦から学び


首位タイでホールアウトした吉田優利(カメラ・豊田 秀一)

首位タイでホールアウトした吉田優利(カメラ・豊田 秀一)

◆女子プロゴルフツアー 大東建託・いい部屋ネットレディス 第1日(20日、福岡・ザ・クイーンズヒルGC=6540ヤード、パー72)

 通算3勝の吉田優利(23)=エプソン=が8バーディー、1ボギーの65で回り、今季3度目の首位発進を決めた。18日に世界水泳で水球を観戦。異なる競技から刺激をもらい、後半戦初戦の最高のスタートへとつなげた。韓国の李ハナ(21)も7アンダーで同じく首位。昨季年間女王の山下美夢有(みゆう、21)=加賀電子=ら4人が、6アンダーの1打差3位で滑り出した。

 真夏日の伸ばし合いで吉田が、初日最多8バーディーを奪った。7番で下りの6メートルを沈めるなど、3連続バーディーでリーダーボードを駆け上がった。後半はボギーなしでさらに3つ伸ばし、初日を首位で終えた。だが、流れやプレー内容には不満で「思っていた感覚よりもいいスコアが出た。自分的には修正したい部分が多い」と反省の言葉を口にした。

 2週前の海外メジャー、全米女子オープンで予選落ちも、既に気持ちを切り替えた。「アメリカで求められるものはここ(日本)ではいらない」ときっぱり。通算3勝を挙げ、日本ツアーのセッティングで必要なものは把握済み。いつも通り冷静なプレーを心がけたからこそ、好スコアが出せた。

 今大会前の18日には、今大会と同じく福岡県内で開催中の世界水泳で水球を初観戦。全く異なる競技ながら、試合の流れは理解し「ゴルフは考える時間が長いが、一瞬の判断で連係するのがすごい」と同じアスリートとして大いに奮い立った。「苦しい場面が来ても、自分を客観的に見られるように勉強できた」と具体的な収穫も得た。この日は、6番パー5で3パットで唯一のボギー。その際も「思ったように打てたので、マイナスな感じではない」と異競技からの学びを早くも生かし、7番からの3連続バーディーにつなげた。

 調子は良いが慢心はせず残り3日間へ臨む。「調子=スコアじゃない。スコアにつなげられるように調整したい。後半戦は何回か優勝できるように」。水球から刺激をもらった吉田が、今季2勝目で真夏の福岡を盛り上げる。(富張 萌黄)

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