◆米女子プロゴルフツアー メジャー第4戦 エビアン選手権 最終日(30日、フランス・エビアンリゾートGC=6527ヤード、パー71)
2021年全米女子オープン覇者の笹生優花(フリー)は5打差の5位スタートで5バーディー、4ボギーの70をマーク。通算7アンダーの3位で終えた。6月の全米女子プロ選手権2位に続き大舞台で好成績を残し、完全復調を印象づけた。
1番で4メートルを沈めてバーディー発進。ところが、風の読み違いの影響から2番、6番、7番と前半でボギーを重ねた。それでも、9番パー5はグリーン脇のバンカーから3打目を1メートルに寄せてバーディー。11番はピン奥5メートルを決めて伸ばし、13番も8メートルを沈めてバーディーとして攻め続けた。
持ち前のショットは健在だった。抜群の飛距離に加えてこの日はフェアウェーキープ率は77%、パーオン率も78%で5バーディーを量産。その一方で、欧州屈指の風光明媚(めいび)なコースに吹く強い風にほんろうされた。「風も強い一日で難しかったです。風がどのくらい強いのかを計算するのが、難しかったと思います」と振り返った。
とはいえ、4日間のうち3日間をアンダーパーでプレーした。2年連続2度目の出場で、予選落ちした昨年の雪辱を果たし、2013年のメジャー昇格後では22年の西郷真央、今大会の畑岡奈紗と並ぶ日本人最高成績の3位となった。「楽しい一週間でしたし、良い経験になった一週間で終えられたので、良かったかなと思います」と笑顔。「まあまあじゃないかなと。結果がものを言うんじゃないかなと思います」とゴルフの復調への手応えも隠さなかった。今季最後のメジャー、8月のAIG全英女子オープン(10日開幕・ウォルトンヒース)に向けて「少し休んで練習して、準備ができたらと思います」と気持ちを新たにしていた。
◆笹生 優花(さそう・ゆうか)2001年6月20日、フィリピンで日本人の父・正和さんと、フィリピン人の母・フリッツィさんの間に生まれる。22歳。代々木高卒。5歳から4年間は日本に滞在し、8歳の時、フィリピンでゴルフを始める。19年にプロ転向し、20年8月のNEC軽井沢72で日本ツアー初優勝。フィリピン代表として出場した21年東京五輪後に日本国籍を選択。日本語、英語、タガログ語が堪能。166センチ、63キロ。