初出場のプロ3年目・石塚祥利が優勝「初出場で優勝できて北海道が大好きになった」


優勝カップを手にし、満面の笑みを見せる石塚

優勝カップを手にし、満面の笑みを見せる石塚

◆報知新聞社後援◇ゴルフ イーグルカップ第46回札幌オープン(13日、北海道リバーヒルゴルフ倶楽部=レギュラー6669ヤード、シニア・アマ6309ヤード、レディース6024ヤード、パー71)

 初出場したプロ3年目の石塚祥利(20)=芥屋GC=が、7バーディー、ノーボギーの7アンダーで初優勝を飾った。下部ツアーで今季初戦は単独2位も、ショットを崩し不調が続いた。メトロノームを使ってスイングを取り戻し、復調を感じ取っていた今回、道産子の両親を持つ博多っ子が、今後に勢いをつける勝利をつかんだ。今大会から始まったレディース部門は、札幌出身の成沢祐美(25)が3アンダーでベストスコア賞を手にした。

 苦しんだ先に、格別の瞬間が待っていた。インスタートの石塚が、12番ロングで初バーディーを奪い、波に乗った。3番では7メートル、5番では10メートルを沈めるなど7バーディー、ノーボギー。初出場で2位に2打差をつけてのプロ3勝目に「めちゃめちゃうれしい」と満面の笑みで、声を弾ませた。

 プロ3年目の今季、4月の下部ツアーの初戦で、10アンダーの単独2位となった。「その後に調子を崩して。自信のないゴルフになってしまった」。得意のショットが乱れ、セカンドがグリーンに乗らなくなった。

 不振脱却へ、スイングのリズムを変えた。メトロノームの音に合わせてクラブを振った。1分間に91回刻む設定がはまり、ショットが安定し出した。「7月中旬くらいからいい感じになってきた」と手応えを得て臨んだ今大会。平均290ヤードのドライバーと、3年前から「軽い気持ちでやったら良かったので」と右利きながら左で打つパットもマッチし、好結果をつかんだ。

 福岡出身だが、両親は札幌生まれの道産子。11日に来道後は、札幌市内にある父方の祖母の家から苫小牧の会場に通い、バーベキューで英気を養うなどしてきた。「初出場で優勝できて。北海道が大好きになった」。そう喜んだ石塚は「ここから弾みをつけて、後半戦は下部ツアーで勝って、来年はツアーに出られるようにしたい」と今後への決意を示した。北の地での1勝は、ステップアップへのきっかけとする。(砂田 秀人)

 〇…成沢にとって有意義な経験となった。今大会から男女が一緒に回る形式となり「普段は男子と回れることはないので、盗めるところは盗もうと思っていた。アプローチがうまくて勉強になりました」とうなずいた。2番ロングで20ヤードのアプローチがカップインしてイーグルを奪うなど、3アンダーでホールアウト。「5回くらいパーパットでしのげて。課題だったパターが良くなっている感じ」。好感触を胸に、24日からのニトリレディス(小樽CC)で昨年果たせなかった予選突破を目指す。

 ☆関寺寛之(52)=北海道リンクス=(アマチュアが13番でホールインワンを記録)「初めてです。いいコースに飛んだなとは思ったが、打ってすぐカートに戻ったので、入った瞬間は見ていなかった。まさかプロの試合で入るとは」

 ▽成績 〈1〉石塚祥利(芥屋GC)64(アウト31、イン33)〈2〉松田一将(ザ・ロイヤルGC)66(35、31)〈3〉塚田陽亮(ホクト)67(34、33)〈4〉荒谷勝良(APEX JAPAN)68(35、33)☆成沢祐美(フリー)68(33、35)植竹勇太(セガサミーHD)68(33、35)遠藤彰(フリー)68(35、33)和田七星(ワールドクラフトデザイン)68(34、34)※勝田兵吉(イーグルポイントGC)68(34、34)【注】成績は4位タイまで。☆=女子、※=アマ

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