石川遼は2差3位で最終日へ 逆転での今季初Vへ「自分のやるべきことは変わらない」


石川遼

石川遼

◆男子プロゴルフツアー フジサンケイクラシック 第3日(2日、山梨・富士桜CC=7424ヤード、パー70)

 首位と2打差の6位から出た石川遼(カシオ)が2バーディー、1ボギーの69で回り、通算3アンダーで3位に浮上した。2009、10年大会を連覇し、7度のトップ10入りを果たしている舞台で、今季初優勝に大きく近づいた。前半は全てパーで我慢の展開が続いた。上がりの3ホールで2つ伸ばし「追い込まれている状況で、これを引き出すしかなかった」。より難しいと言われるインコースで伸ばし、2打差で最終日を迎える。

 16番パー3で8メートルのパットを沈め、待望のこの日最初のバーディー。18番では残り130ヤードの第2打を48度ウェッジでピン右手前3・5メートルにつけバーディー締めとした。「苦しい展開だったが、後半気持ちを切らさずに集中してできた」と笑顔で振り返った。17番はパーオンできなかったが、ラフからの第3打をピンそばに寄せ”お先“のパーで切り抜けた。

 例年以上にラフが深く、グリーンも速いが「好き」というコースで優勝争いに加わっている。開幕前には「毎日2アンダーで回れたらかなりいいスコア」と話していた通り、多くの選手が苦戦し首位は5アンダー。ここまで3日間を戦い抜き「すごく試されている」とツアー通算18勝を誇る石川だが難しさを感じている。

 2打差を追いかけ最終日を迎えるが、バックナインは「追いかける方が気持ちとしては楽」だという。「リードして逃げ切るゴルフができたら、かなり自分の中でも強いゴルフなんじゃないかなとは思う」。とりわけ難度の高いホールが多い後半は、1つのバーディーやボギーで大きく順位が変わる。その中でリードを守るプレーをすることは難しいと話した。「3打差ならまだわからない」と今より差を広げられても後半で逆転することは可能だという。

 9位からスタートした昨年大会は最終日にイーグルを奪うなど、67(パー71)をマークし5位に順位を上げた。コースレイアウトは変わったものの、今年も最終日に好スコアを出し逆転Vを見据える。「1ホールずつどう攻めるかということと、目の前の置かれている状況に対して、自分がどう判断を下していくかが試されているコース。あしたも自分のやるべきことは変わらない」。今季初優勝を好相性のコースでつかみ取る。

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