◆男子プロゴルフツアー ANAオープン 第3日(16日、北海道GC輪厚C=7066ヤード、パー72)
第2ラウンド(R)の残りと第3Rが行われ、日没後の午後5時57分に全員が競技を終えた。最終組の香妻陣一朗(29)=国際スポーツ振興協会=は暗闇の中でホールアウト。5バーディー、2ボギーの69で回り、通算16アンダーで単独トップを守り、パパ初Vとなる通算3勝目に王手をかけた。谷原秀人(44)=国際スポーツ振興協会=が66、13アンダーで3位に浮上。2015年大会覇者で17日が32歳の誕生日の石川遼(カシオ)は68で12アンダーとし、4打差4位で最終日を迎える。
18番グリーン脇の電光掲示板の光だけを頼りに、香妻は1・5メートルのパーパットを沈めた。「単独首位でも、追う立場でも何でも良かった。とりあえず上がれれば」。ホールアウトは日の入りから13分後の午後5時57分。終盤は走りながら4時間17分で18ホールを回りきった。
日没順延になった場合の再開予定は17日午前6時半だった。「起きる時間が全然違ってくる。3時半起きは嫌だ」と奮起。14番から打球を追えなくなり、グリーン上のラインが見づらくなった。17番は第1打を右林に入れてボギー。コースと時間との闘いに「心が折れそうだった」が第2Rの前半12番からの34ホールの長い一日を無事に終えた。
妻でモデルの武井玲奈さん(29)と、5月に生まれた長男が応援に訪れている。「とにかくがむしゃらに。苦しいゴルフになると思うけど、一打をかみしめながらやりたい」。パパ初優勝がかかる最終日は、太陽の光のもとでウィニングパットを沈める。(高木 恵)