諸見里しのぶさん、原英莉花は「パワーに正確性加わり米ツアーでも上位で戦える」 精神的な安定感も抜群


◆女子プロゴルフツアー 今季メジャー第3戦 日本女子オープン 最終日(1日、福井・芦原GC海C=6528ヤード、パー72)

 24歳の原英莉花(NIPPON EXPRESSホールディングス)が2020年大会に続く大会2勝目、メジャーは通算3勝を果たし、21年11月以来のツアー5勝目を挙げた。首位から出て1イーグル、3バーディー、1ボギーの68で通算15アンダーで逃げ切った。米ツアー初挑戦の夢実現へ、5月に腰のヘルニア手術を断行して復活を遂げた。

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 原選手はショットの正確性にパットの距離感、精神的な安定感が抜群でした。日本海沿いで不規則な風が吹く難コース。高低差もあり、深いラフや傾斜地からの難しいショットへの対応など、高い総合力が求められました。

 そんな中、飛距離が出て曲がらないショットが原選手の強みになっていました。最終日の5番ではピン右5メートルに2オンしてイーグル。グリーン上も風の影響がありましたが、パットは一貫したストロークでしっかりと打ち抜けていました。

 腰の手術を経て8月にツアーに復帰後、スイングは少し変化したように思います。以前は思い切り振り抜いて低い弾道で、速くて強い球が多かった。今はスイングスピードを制御し、高い球や多彩な弾道を操るようになってきた印象です。

 今大会は、大ギャラリーの前でプレーする喜びをかみしめながら精神的にも安定していました。手術後8戦目で競技人生においても大きな自信になる1勝。元々のパワーに正確性も加わり、米ツアーでも上位で戦える力が十分に備っていると思います。(07年大会覇者、女子プロゴルファー・諸見里しのぶ)

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