森田遥が涙の6年ぶりV 新型コロナにRSウイルス…「今年が一番しんどかった」


通算13アンダーで優勝をした森田遥(カメラ・安藤 篤志)

通算13アンダーで優勝をした森田遥(カメラ・安藤 篤志)

◆女子プロゴルフツアー スタンレーレディスホンダ 最終日(8日、静岡・東名CC=6590ヤード、パー72)

 首位で出た森田遥(新英ホールディングス)が2バーディー、ボギーなしの70で回り、通算13アンダーで逃げ切った。2017年meijiカップ以来となるツアー2勝目。6年ぶりの勝利に涙を流した。

 「長かった。単純に、小学校1年生から6年生になるぐらいまでの長さを感じた。(優勝が)無かったかのような感覚でいた。6年かかったけど、毎日1ミリでも勝利に向けて準備してきた。自分なりに成長した部分もたくさんあった」と喜びをかみしめた。

 ツアー9勝の実力者、小祝さくらと首位に並んで最終日を迎えた。2番でカラーからの10メートルを沈めてバーディーを奪い単独トップに立つと、誰にも並ばせることなく18番グリーンに上がった。17番ではティーショットが右に曲がったが、木に当たり左に戻った。運も味方につけた。「OBまでは行かないと思っていたけど、運が良かったというのはある。かなり左にキックして、しかもフェアウェーにあったので」と笑った。

 2019年にはシード落ちも経験した森田だが、「今年が一番しんどかった」と打ち明けた。「ここ1か月ぐらいは、いいゴルフをしても結果につながらなくて。予選落ちも1打差とかだったので。この1打って毎回重くのしかかってくるなと感じていた」。

 出場23試合中12戦で予選落ち。6月末には新型コロナウイルスに罹患(りかん)し、回復後すぐにRSウイルスに感染した。7月は4試合を欠場。「焦りしかなかった。休めば休むほど試合が無くなってくるので。現実を受け止めながら、今自分がやれることだったり、気晴らしにトレーニングをダンスに変えてみたり。ゴルフ以外での時間を充実できるように模索していた」。小学生まで習っていたジャズダンスを踊り、気分転換をはかった。

 ユーチューブ、インスタグラム、ティックトックで流れて来る「自分を信じる」の言葉に励まされ、マインドにインプットした。この日の18ホール、ひたすら自分を信じ続け、ウィニングパットを沈めた。「今の調子は悪くない。また来週からゼロから始まるので、今週と同じように自分のゴルフに徹しながら、また3勝目、4勝目を目指していきたい」。6年間そうしてきたように、また努力を積み上げていく。

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