石川遼、劇的イーグル締めでメジャー3冠へ1打差3位「打った瞬間から、いいパットだった」10メートル沈めた


18番、イーグルパットを決めてガッツポーズする石川遼(カメラ・豊田 秀一)

18番、イーグルパットを決めてガッツポーズする石川遼(カメラ・豊田 秀一)

◆男子プロゴルフツアー 今季メジャー第3戦 日本オープン 第2日(13日、大阪・茨木CC西C=7315ヤード、パー70)

 6位から出たツアー18勝の石川遼(32)=カシオ=は1イーグル、4バーディー、1ボギー、2ダブルボギーの69と伸ばして通算3アンダー。首位と1打差3位で決勝ラウンドへ進んだ。最終18番パー5で2オンから劇的にイーグルを奪取。ツアー史上13人目&年少6番目でのメジャー3冠獲得が見えてきた。中島啓太(23)=フリー=、貞方章男(44)=アイダ設計=が4アンダーの首位で並んだ。

 最後に笑った。そして観客を沸かせた。“千両役者”石川は最終18番、5アイアンで2オンに成功し、10メートルのイーグルパットを沈めた。「1メートルくらいスライスした。打った瞬間から、いいパットだった」。口ひげを蓄えた32歳は右手を上げて観客の声援に応えた。

 浮き沈みの激しいラウンドだった。2連続バーディー発進を決めたが、6番で第1打を左に曲げ、紛失球となりダブルボギー。11番では第1打を右にOBで、2度目のダボ。「両方ともバッドスイング」と表情をしかめた。だが、諦めずに18番で納得のいくショットを放ち「最後のティーショットで(3日目にも)弾みはついたかな」と69で1差3位浮上に笑みを浮かべた。

 先月は軽度の肺炎を患うなど、決して順調ではなかった。2戦ぶりに復帰したメジャー舞台では、予選ラウンド2日間ともにパー3を除く全14ホールでドライバーを握った。32歳28日での国内メジャー3冠なら、年少6番目の記録だ。この大会は2008、09年に2位、20年は3位だが実質的な優勝争いは14年ぶりともいえる。「(もう)覚えていない」とおどけながら、「楽しみな週末。準備してきたことができれば」と表情を引き締めた。(岩原 正幸)

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