◆米女子プロゴルフ協会公式戦 TOTOジャパンクラシック プロアマ(1日、茨城・太平洋C美野里C=6598ヤード、パー72)
米女子プロゴルフ協会公式戦のTOTOジャパンクラシックは2日から4日間、茨城・太平洋C美野里C(6598ヤード、パー72)で行われる。米ツアー参戦2年目の渋野日向子(24)=サントリー=は1日、「泣いても笑っても(今季出場資格があるのは残り)2試合しかないので頑張らないと」と気合を入れ直した。ポイントランクで来季シード権獲得(80位以内)の圏外81位からの滑り込みへ、約5か月ぶりの日本で結果を残す。
ファンは渋野の笑顔を待っている。2日の開幕を控え、9ホールのプロアマ戦で最終調整は完了。「日本のお客さんの前でプレーできる喜びをかみ締めたい。(予選落ちがなく)4日間できることを楽しみながらやりたい」。所属先の主催大会、6月の宮里藍サントリーレディス(兵庫、予選落ち)以来の国内試合を心待ちにした。
今季は春先に左手親指付近を痛めた影響もあり、トップ10は3月(ドライブオン選手権、7位)の1回のみ。活躍度の指標となるポイントランクは来季シード圏外の81位と苦戦が続いている。「今回は自力ではなく、(出場資格が)降りてきて出させてもらう感覚。ゴルフの調子も良くない。(気分が沈んで)ズーンとなっても良くないので、ちょっとでも自信を持つことが必要」と現状を受け入れつつも、決して下は向かない。
秋のアジアシリーズは3戦を終え41位、56位、60位。来季シード権を得られる80位以内に滑り込むには好結果が求められる。現在336・827ポイント。昨年の例では、80位選手のラインまでは約43ポイント超が必要。今週、20位(45ポイント獲得)以内が安全圏への目安となりそうだ。「泣いても笑っても2試合しかないので頑張らないと。日本でできるのはすごく大きい。日本にいられることが幸せ」と、危機感を募らせながらも国内戦を追い風と捉えた。
秋晴れの会場では主催者から選手らに提供されたピリ辛ソース味のたこ焼きを食べ、「熱かったけど、めちゃくちゃおいしかった」と上機嫌。「一番は自分の気持ちかなと思っている。楽しむ、一打一打に全力を尽くす。単純なことから、まずは4日間やっていきたい」。逆境に立ち向かった先に、最高のスマイルがある。(岩原 正幸)
◆今季の渋野 トップ10入りは1回で、メジャー5大会のうち3戦で予選落ちと苦しんだ。春先に左手を痛め、練習不足も影響。一時はクラブの握りを変更するなど試行錯誤した。前週後、79位だったポイントランクで圏外の81位へ後退。今週と米国での残り1戦で巻き返す必要がある。仮に今季81~100位で終えた場合、来季もレギュラーツアーには出場できるが、優先順位が下がる。