桑木志帆、4日間ノーボギー&初V王手 2イーグル66 同行の父に「初優勝を見せたい」


通算20アンダーで首位を守った桑木(左は畑岡)

通算20アンダーで首位を守った桑木(左は畑岡)

◆米女子プロゴルフ協会公式戦 TOTOジャパンクラシック 第3日(4日、茨城・太平洋C美野里C=6598ヤード、パー72)

 国内ツアー初優勝を目指す桑木志帆(20)=岡山御津CC=が2イーグル、2バーディー、ボギーなしの66をマーク。通算20アンダーで畑岡奈紗(24)=アビームコンサルティング=と並んで首位を守り、初優勝に王手をかけた。後半に2イーグルと会心のゴルフを展開。昨年の勝みなみ以来、ツアー史上2例目となる4日間ノーボギーVの記録も見えてきた。

 後半の2イーグルで桑木が初Vに近づいた。12番で2オンから一気に伸ばすと、17番は右手前ラフ25ヤードからチップインイーグル。黄色のボールがカコンとピンに当たり「インパクトが強く入ったけど、吸い込まれてうれしかった」と、思わず口をおさえ驚きを表現した。

 10番で1・5メートルの下りのパーパットを決めるなど、3日間ボギーなしと安定。通算20アンダーと「(自分の)スコアを褒めたい」と笑った。4日間ノーボギーVなら、記録の残る90年以降で史上2例目の快挙だ。さらに、16年の大王製紙エリエールレディスでテレサ・ルー(台湾)がマークした24アンダーの最少ストローク(4日間、パー72)の更新も視野に入る。

 同行する父・正利さん(66)は「欲なく自分らしくやっている」と目を細めた。父は8月に体調を崩して救急搬送されたが、数週間後に復帰。この日も18ホールをついて回り、プレーを見守った。「(父に)初優勝を見せたい気持ちはもちろんある」。優勝まで大好きなお酒を我慢しているという父は「なるようにしかならないと思っている」。娘は「覚悟を決めていくしかない。今日よりは気楽に行ける」と戦いに備えた。(岩原 正幸)

 ◆国内ツアーの4日間ノーボギーV 記録の残る1990年以降では2022年の楽天レディースで勝みなみが達成した1回だけ。ツアー全体では過去16回あり、3日間大会が14回、2日間の短縮競技で1回となっている。

 ◆桑木 志帆(くわき・しほ)2003年1月29日、岡山市生まれ。20歳。4歳でゴルフを始める。岡山理大付高を卒業し、倉敷芸術科学大在学中。21年6月のプロテストで一発合格。本格参戦1年目の昨季はメルセデス・ランク51位で今季前半戦出場権獲得。今季は2位2回で同ランク12位。憧れは同郷の先輩・渋野日向子。得意クラブはドライバー。164センチ。

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