「にわか阪神ファン」吉田泰基が初のアレへ2差2位「ラッキーとアンラッキーでちょっとラッキーが勝った」


初優勝を狙う吉田泰基

初優勝を狙う吉田泰基

◆男子プロゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ 第3日(11日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)

 第2ラウンド(R)の残りと第3Rが行われ、初優勝を狙う吉田泰基(25)=東広野GC=が、2打差2位につけた。第2Rはコース記録に並ぶ63で単独首位に立ち、第3Rは1イーグル、3バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの68。「にわか阪神ファン」を自称するプロ参戦4年目が“アレ”を目指す。12アンダーの今平周吾(31)=ダイヤゴルフ=が、4月の開幕戦以来となる今季2勝目に王手をかけた。

 “アレ”に向けて吉田が食らいついた。第2Rで63を記録して単独首位に躍り出ると、続く第3Rは4~5メートルのパットを次々に沈めて68。順位は2位に後退したが「ラッキーとアンラッキーで、ちょっとラッキーが勝った」と22ホールをプレーした1日を振り返った。

 見せ場は、首位と4打差で迎えた最終18番パー5。残り260ヤードの第2打を3ウッドで、ピン手前2メートルにつけイーグルで締めた。打った時点でボールの位置は見えなかったが、グリーンに向かうと想像以上に近くにあり「すごいっすね」とキャディーと喜び合った。今平との差を2に縮める会心の一打だった。

 この日は1番のティーグラウンドで「阪神ファン」と紹介された。だが「(現役の)選手は近本しか知らない。鬼にわか」と告白。実はプロ野球観戦は1度しかないが、兵庫出身で「親が(テレビで)つけるので、僕も阪神ファン」と名乗るようになった。

 最終日最終組は9月のANAオープン以来、2度目。「(今まで)自分に期待しすぎていた。今週は全く期待していないので、ぼちぼちできれば」。武器はドライバーで、アイアンの精度に課題を残す。「アイアンが一般人くらいにいってくれれば、チャンスあるかな」と悲願の“アレ”へ残り18ホールを戦う。(富張 萌黄)

 ◆吉田 泰基(よしだ・たいき)1998年3月30日、神戸市生まれ。25歳。小学3年の時、坂田塾でゴルフを始める。香川西高3年の2015年に香川県アマ優勝。16年、日大に進学し、関東大学春季対抗戦で個人優勝。19年、関西アマを制し、同年にプロ転向。20年の日本オープンでプロデビュー。22年、賞金ランク61位で初のシードを獲得。173センチ、75キロ。

最新のカテゴリー記事