西郷真央が大会コース記録&ツアー自己最少タイの63で単独首位、好調秘けつは再投入のエースパター


通算12アンダーで単独首位の西郷真央は、同組の稲見萌寧(右)と笑顔で抱き合う(カメラ・安藤 篤志)

通算12アンダーで単独首位の西郷真央は、同組の稲見萌寧(右)と笑顔で抱き合う(カメラ・安藤 篤志)

◆女子プロゴルフツアー 伊藤園レディス 第2日(11日、千葉・グレートアイランドC=6741ヤード、パー72)

 19位から出た西郷真央(22)=島津製作所=が9バーディー、ボギーなしで、大会コース記録とツアー自己最少の両方に並ぶ63をマーク。通算12アンダーの単独首位に浮上した。約1か月ぶりに戻したエースパターが好調で、昨年5月のブリヂストンレディス以来の通算6勝目に王手をかけた。19年大会覇者の鈴木愛(29)=セールスフォース=ら3人が2打差の2位で続いた。

 怒とうのバーディーラッシュで西郷がリーダーボードのトップに躍り出た。前週Vの稲見萌寧(24)、今季4勝の桜井心那(19)との同組で一人だけ異次元のゴルフで、大会コース記録に並ぶ63をマーク。「今初めて知り、光栄です」とラウンド後に声を弾ませた。フェアウェーキープ率93%、パーオン率94%のショット力に、パット数でも全体3位の27と内容も隙がなかった。

 序盤の2番で5メートルを沈めると4連続バーディー。終盤は16番から5メートル、2・5メートル、5メートルと次々とカップにねじ込み、3連続バーディーで締めくくった。「ショットで(ピンに)つけられたのがスコアにつながってくれた」。好調の秘けつは約1か月ぶりに再投入したエースパターにあった。一度、別のパターを試したことで「いいストロークができているという自信を取り戻すことができた」という。

 30日からは来季米ツアーの出場権をかけた最終予選会(12月5日まで、米アラバマ州)に挑戦する。「少しずつ調子を上げていきたいのもありつつ、今週は今週で頑張りたい」と明かした。前週の日米共催・TOTOジャパンクラシックで、ジュニア時代から千葉にある練習拠点が同じで交流が深い2歳年上の稲見が優勝し、一足早く米ツアー参戦を決めた。「先週の萌寧ちゃんの優勝は私もうれしかった。スイングやクラブの話もいろいろする。私もついて行けるように頑張りたい」と大きな刺激となった。

 今季は2度の2位など、優勝は昨年3~5月の短期間で挙げた5勝以降、約1年半遠ざかる。出身は船橋市で「地元(千葉)開催ということもあって、今週も頑張りたいと思っていた」と声援を背に戦う。逃げ切りを図る最終日へ「明日は明日のプレーを。しっかりマネジメントしながら楽しんで」と通算6勝目へ突き進む。(岩原 正幸)

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