◆報知新聞社後援 女子プロゴルフツアー メジャー最終戦 JLPGAツアー選手権リコー杯 第3日(25日、宮崎・宮崎CC=6497ヤード、パー72)
1打差の2位から出た昨年覇者、山下美夢有(みゆう、22)=加賀電子=が6バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの70で通算8アンダーとし、単独首位に浮上した。88年ツアー制施行後でイ・ボミ(15、16年)以来6人目&最年少の2年連続年間女王へ大きく前進した。過去10勝中7勝が最終日の逃げ切りV。第3日後は昨年大会と同様、勝負飯の焼き肉を“解禁”すると明かした。
前半は7、8番で3つ落とすなど山下のゴルフに暗雲が垂れ込めた。だが、11番パー5の残り230ヤードから3ウッドで放った第2打を10メートルに2オン。「今日イチのショットが出た」とバーディーを奪い、3連続で伸ばした。終盤もボギー直後の16番でエッジ付近から10メートル超をねじ込んでガッツポーズ。「いいリズムでできた」と単独首位浮上を喜んだ。
21日に宮崎空港の歓迎セレモニーで「お肉が大好きなので、焼き肉が食べたい」と宣言した。第2日(24日)後は「最近少し太ったので今週はまだ」と話したが、この日の好ラウンドに気をよくしたのか「今夜は焼き肉に行く!」と元気に言った。シーズン5勝目を挙げた昨年も、第3日後のメニューは焼き肉だった。
女王争いで57・13ポイント差で追う申ジエ(韓国)は6差7位に後退。山下は過去10勝中7勝の得意の逃げ切りに持ち込み、盤石の態勢だ。ラウンド後は短時間でショットを修正した。コーチの父・勝臣(まさおみ)さん(48)は「初日いい位置で出て、だいぶ(気持ちも)落ち着いたようだ」と太鼓判。好物のタン、ハラミの牛肉、ライスでパワーをつけ、今年最後のラウンドを最高の形でギュウと締めくくる。(岩原 正幸)