中島啓太、大会9人目の完全Vへ単独首位キープ!G党の23歳「アレ」に対抗「僕は『闘魂こめて』頑張ります」


9番、バーディーを決めた中島(カメラ・今成 良輔)

9番、バーディーを決めた中島(カメラ・今成 良輔)

◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第2日(1日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 今季賞金王の中島啓太(23)=フリー=が首位をキープ。5バーディー、1ボギーの66で2位以下に2差をつける通算11アンダーに伸ばした。プロ野球・巨人の大ファンを自負する23歳は、新語・流行語大賞年間大賞に選ばれた阪神・岡田彰布監督の「アレ(A.R.E.)」(優勝)に便乗せず、G党のポリシーを貫くと宣言。巨人の球団歌「闘魂こめて」を胸に初制覇に挑む。

 スタートから暗雲が垂れ込めたが、中島は冷静だった。1番でティーショットを大きく左に曲げ、崖下のラフへ。だが、前方のグリーンを確認すると山なりの打球で2オンに成功し、パーをセーブ。「一日の流れをつくれた」と2番以降はパットが好調で前半に4バーディーとリードを広げた。

 後半は蝉川、同組の金谷の追い上げを受けた。17番パー5は残り171ヤードから7アイアンでピン手前5メートルに乗せたが、イーグルパットは惜しくも右にそれ「いいところに乗ったので決めたかった」と悔しいバーディーとなった。それでも、2打差の首位で折り返し地点を迎え「まずまずの後半だった」とうなずいた。

 海外メジャー、全英オープン(7月)から帰国後の夏の時期。フィジカルコーチの栖原弘和氏(39)とミーティングで「大きなイベントが続く秋に調子を上げ、高いパフォーマンスを発揮していこう」と約束し、試合の空き週はトレーニングに励んだ。5、6月に5週連続で最終日最終組を戦い、体が疲弊した経験も踏まえ、賞金王争いが佳境を迎える秋の陣を見据え、調整を続けた。11月1週目から5連戦目となるが「体の調子はいい」と同コーチは太鼓判を押した。

 残り2日、首位を譲らずにゴールテープを切れば12年大会の藤田寛之以来、大会9人目の完全V達成となる。「コースが難しいので、これから2日間伸びるような展開にはならないのでは。自分との闘いに勝って、試合にも勝てれば」と意欲。G党の23歳は阪神・岡田監督の「アレ」が新語・流行語大賞年間大賞に決定したことを耳にするや「僕は『闘魂こめて』頑張ります」とニヤリ。心技体の王道ゴルフで真正面から「優勝」を勝ち取る。(岩原 正幸)

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