石川遼 9位↗3位急浮上 とらえた大逆転V!「明日はアレを!」 ベスト62で首位と2差3位…日本シリーズJTカップ第3R


8番ティーショットを放つ石川遼(カメラ・今西  淳)

8番ティーショットを放つ石川遼(カメラ・今西 淳)

◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第3日(2日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 通算3アンダーの9位から出た2015、2019年大会覇者の石川遼(カシオ)が、1イーグル、7バーディー、1ボギーの通算11アンダーの62で回り、首位に3打差に迫る猛チャージで3位タイでホールアウトした。13アンダーで首位から出た今季賞金王・中島啓太(フリー)と、2位から出た蝉川泰果(フリー)が首位で並び、金谷拓実(Yogibo)が3位タイの11アンダーで3日目を終えた。

 気温10・5度で日差しの強い一日となった第3ラウンド。石川は出だしの1番でバーディー発進を決めると、3番(403ヤード、パー4)でイーグルを奪取。残り136ヤードから9アイアンで放った第2打をピン手前5~6メートル付近に落とすと、ボールはそのまま前に転がりスルリとカップイン。観衆からこの日、一番の大歓声を浴びた。さらに勢いは増し、5~7番で3連続バーディーを奪い、8番はボギー。前半だけで5つもスコアを伸ばした。後半の9ホールも爆発した。17番パー5は2オンでイーグルトライ。2パットでこの日、2個目のイーグルは惜しくもならなかったが、17番で後半3つ目のバーディーを積んで、2010年大会以来となる、この大会での自己最少62をマーク。名物の難関、最終18番パー3はきっちりパーセーブし、前後半で8つもスコアを伸ばしてホールアウトした。

 2年連続14回目出場の32歳、石川は4年ぶり3度目制覇へ、好位置につけて3日の最終日を最終組で迎えることになった。メジャー大会の日本シリーズJTカップで3度以上の制覇は過去6人だけ。歴史の1ページをつづる第60回大会のフィナーレへ、石川が千両役者ぶりを見せつけた。

 ホールアウト後、取材に応じた石川は「1番(のバーディ)と3番(のイーグルで)でいいスタートを切れました。3番は入ると思ってなかったのでラッキーでした」と振り返った。4年ごとに優勝している伝統のメジャー大会の最終日へ「きょうチャンスをつくることができた。(優勝争いは)きょうスタートする前は考えてなかったので、あした加われるようにがんばりたい。かみあったラウンドがきてくれるとうれしい」。4年ぶり制覇へ「この(上位の)名前の中に、僕も並んでいるっていうのは今年できなかった。明日後半に争えるようなところにいたいですね、アレを(笑い)」と語った。

 ◆日本シリーズJTカップ優勝回数

 〈1〉7回=尾崎将司(71年、72年、74年、77年、80年、95年、96年)

 〈2〉4回=青木功(78年、79年、83年、87年)

 〈3〉3回=杉原輝雄(65年、70年、73年)、尾崎直道(88年、90年、91年)、宮本勝昌(98年、01年、14年)、藤田寛之(10年、11年、12年)

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