諸星裕氏への会長打診は当日の朝 倉本副会長は「ある方にお願いしていたが、折り合いがつかず」


JGTOの新会長に選出された諸星裕・新会長(中央)。左は倉本昌弘副会長、右は谷原秀人副会長

JGTOの新会長に選出された諸星裕・新会長(中央)。左は倉本昌弘副会長、右は谷原秀人副会長

 男子ゴルフツアーを統括する日本ゴルフツアー機構(JGTO)は19日、東京都内で総会と臨時理事会を開き、米ミネソタ州立大特別功労教授で元副会長の諸星裕(もろほし・ゆたか)氏(77)を新会長に選んだ。任期は2年。4期8年務めた青木功会長(81)は任期満了で退任した。

 副会長にツアー通算30勝で日本プロゴルフ協会元会長の倉本昌弘氏(68)が就いた。後任選びは難航した。倉本氏は選手側から全権を委任され、ぎりぎりまで大和証券グループ本社名誉顧問の鈴木茂晴氏(76)と交渉していたと明かしたが、結局まとまらず。諸星氏への正式な要請は19日の朝だった。

 倉本氏は「数週間前から、ある方(鈴木氏)に会長をお願いすべく、ずっと交渉していたが、なかなか折り合いがつかなかった。最終的には断念した。その方に(会長に)なっていただきたかったというのはあるが、残念なこと。諸星先生には『もし(鈴木氏と)決裂した場合には最後受けていただけますか?』と非常に失礼なお願いをしていたのですが」と“舞台裏”を明かした。

 新会長となった諸星氏は「“ピンチヒッター”として待っててくれという話は、2~3週間前くらい。理事として、(JGTOに)戻ることはその時には私も決めて、受諾していた。まさかこういう風になるとは思わなかった」と驚いた様子。「ただ、理事として他の方々を見ると、国際的なことができる方が、おいでにならないと判断した。理事として戻ってくるなら、国際関係の副会長になるのかなと思って、そのつもりでバットを構えて、ベンチの横におりました」と続けた。

 この日の移動中に倉本氏から連絡を受けたといい、「ここに来る途中の用賀あたりで倉さんから会長で、と電話がありました」と新会長。「14年間(JGTOに)いたものですから、ある程度のことは分かっている。世界のことも分かっていいるし、いろんなことを学びながらやっていきたい」と語り、改めて「ある程度、覚悟はしていた。自分なりにここ数年の米国・欧州ツアー、LIV、日本ツアー、韓国、アジアのツアーのことを調べていて、僕のできることはその(国際的な)部分」と強調した。

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