笹生優花、10月スタンレーレディスホンダで凱旋出場へ 全米Vからパリ五輪代表最有力


 前週行われたゴルフの全米女子オープン(米ペンシルベニア州ランカスターCC)で日本勢史上初のメジャー2勝目を飾った笹生優花(22)=フリー=が、10月の国内ツアー、スタンレーレディスホンダ(4~6日、静岡・東名CC)に出場するプランがあることが4日、分かった。今回のメジャー制覇で世界ランクは30位から日本勢1番手の6位に急浮上。24日に決まる今夏のパリ五輪日本代表入りに大きく前進した。笹生にとっては五輪後の“凱旋試合”となりそうだ。

 世界最高峰のメジャー、全米女子オープン2勝目を最年少の22歳11か月13日で挙げた笹生のプレーが今秋、日本ツアーで見られることになりそうだ。関係者によると、10月に行われるスタンレーレディスホンダへの参戦を計画しているという。同大会の特別協賛社、ホンダと笹生はスポンサー契約を結んでおり、20年は12位、昨年も帰国参戦し、28位だった。

 平均飛距離270ヤードのドライバーショットと、幼少時から16か国以上を転戦して異なる芝質にも対応できる小技。世界基準のプレーは多くのギャラリーを魅了してきた。日本では参戦初年度の20年夏に、日本人ツアー最速の国内プロ2戦目のNEC軽井沢72で初優勝。次戦で2連勝を飾るなど、持ち前のパワーゴルフで大きな衝撃を残してきた。

 前週の全米女子オープンでは3打差5位からの逆転で大会3年ぶりV。史上最高額となる優勝賞金240万ドル(約3億7680万)を獲得した。3日付の世界ランクでは、前週の日本勢4番手でパリ五輪選出圏外だった30位から同1番手となる6位に急浮上した。2週後のメジャー、全米女子プロ選手権後の24日時点の世界ランクで決まるが、21年東京五輪(9位)に母の母国・フィリピン代表で出場したのに続き、今回の日本代表入りが最有力となっている。

 米国勢以外では、いずれも元世界ランク1位のアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)、カリー・ウェブ(豪州)、朴仁妃(韓国)以来、4人目となる全米2勝目を挙げ「この経験をまた生かしていきたい」と話していた笹生。今夏のパリ五輪で金メダルを持ち帰った上で、国内でのプレーとなれば最高の凱旋物語となる。

 ◆近年の日本人メジャー覇者の帰国後初戦&成績

 ▽渋野日向子 19年8月、AIG全英女子オープンで優勝した翌週の国内ツアー・北海道meijiカップに出場して13位。

 ▽松山英樹 21年4月のマスターズで優勝し、7~8月の東京五輪(4位)を挟んだ後、10月の米ツアー、ZOZOチャンピオンシップ(千葉)に出場して優勝。

 ▽笹生優花 21年6月の全米女子オープンで優勝し、8月の東京五輪にフィリピン代表で出場して9位。その後、日米ツアー共催の11月、TOTOジャパンクラシック(22位)が国内開催のツアー初戦となった。

 ◆女子ゴルフのパリ五輪への道 メジャー第3戦、全米女子プロ選手権が終了した24日時点の世界ランクを基準に算定する五輪ポイント上位60人が出場権を得る。〈1〉同ランク15位以内は各国・地域で最大4人〈2〉16位以下は〈1〉の有資格者を含めて最大2人が出られる。世界ランクは過去2年間(104週)に出場した選手が対象で、獲得した得点を出場試合数で割って算出。出場試合数35未満の選手は全て35で割り、平均ポイントで算出。5大メジャーのポイントは100、それ以外は出場選手の世界ランク次第でポイント配分が変動する。

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