
ホールアウトし木下稜介(右)と握手をする蝉川泰果(カメラ・今成 良輔)
◆男子プロゴルフツアー メジャー初戦 BMW日本ツアー選手権森ビル杯 第2日(7日、茨城・宍戸ヒルズCC西C=7430ヤード、パー71)
3打差23位から出た蝉川泰果(アース製薬)は6バーディー、1ボギーの66をマークし、首位と1打差の2位に浮上した。「久々にこんなに良いプレーができた」と充実の表情をのぞかせた。1番でタップインバーディーを奪うと、その後もピンを刺すショットで4連続バーディー発進とし、リーダーボードを駆け上った。
前週のオープンウィークは休養に充て、クラブを握ったのは一度だけ。普段から休日でも熱心に練習を行う蝉川にしては珍しい選択。「自分の打てる球筋が増えても、本番でうまく打てない。今は練習するより考えるときかなと思い、マネジメントやメンタルを考えることを優先させた」と説明した。
今週はスイングチェックにも余念がない。練習場では何度もキャディーに動画撮影を頼み、入念に確認。「本番になるとスイングが変わっている。練習の質も変わった」と早速、効果を実感している様子だった。この日は試合前もラウンド後も、打席の後ろからスマホで動画を撮影し、微調整を重ねた。
アマチュアだった2022年に日本オープンで優勝。昨年は最終戦の日本シリーズJTカップを大会最年少の22歳326日で制した。今大会Vなら1973年のツアー制施行以降、史上12人目のメジャー3冠。23歳150日での制覇となれば、最年少記録を更新する。「5年シードだし欲しいですね、このタイトルは」とやはりメジャーとなると燃えるようだ。
今季はここまで4試合に出場も、最高成績は24位と上位争いに絡めていない。今大会開幕前には「早く1勝したい」と勝利への思いを口にしていた蝉川。悲願へ向け、いい位置で週末を迎える。「まずは良いゴルフを4日間続けたい」と冷静に優勝を目指す。