◆女子プロゴルフツアー 大東建託・いい部屋ネットレディス 第1日(18日、福岡・ザ・クイーンズヒルGC=6505ヤード、パー72)
最高気温が34・6度に達した猛暑の中、地元の福岡県出身の三ケ島かな(ランテック)が8バーディー、ボギーなしで回り、大会コース記録の64で首位に立った。プロ9年目、29歳の村田理沙(ゼビオホールディングス)が1打差2位。先週にフランスのエビアンリゾートGCで開催された海外メジャー第4戦のエビアン選手権で10位と健闘した岩井明愛(あきえ、ホンダ)、アマチュアの荒木優奈ら4人が2打差の3位に続く。パリ五輪日本代表の山下美夢有(みゆう、加賀電子)は5バーディー、ボギーなしの67で回り、3打差7位と好スタートを切った。
今大会は、猛暑とともに、トーナメントコースとしては異例の重いグリーンが選手の前に立ちはだかっている。この日のグリーンコンディションはスティンプメーター8フィート3分の2。プロトーナメントでは通常、10~11フィート以上、13フィート以上になることもある中で、一般のゴルフコース並みに重いグリーンとなっている。4番で12メートルのロングパットをねじ込むなど、8バーディーを量産して首位に立った三ケ島は「オープンウィーク(トーナメントがない週)だった先週、友達と千葉のムーンレイクGC市原Cでナイターゴルフをしました。グリーンスピードは8フィートでした。そこでプレーしたことが良かったのかも」と笑顔で話した。
三ケ島は21年最終戦のメジャー、ツアー選手権リコーカップで念願のツアー初優勝を挙げた。しかし、昨季は左膝の故障に苦しみ、ポイントランクで66位に終わった。「やっと走れるようになりました。去年はクラブをしっかり振れませんでした。『もう、前のようには振れないのかも』と思うこともありました」と苦しんだ昨季を静かに振り返った。
今季途中までブリヂストンのクラブ、ボールを使用していたが、5月から契約がフリーになった。「心機一転です。今、ボールはタイトリストを使っています」と明かした。
猛暑に対しても前向き。「(シーズン前に)マレーシアで合宿をしたので、暑さに対して免疫があると思います」と話す。
地元の福岡県で3年ぶりの優勝へ最高のスタートを切った。「欲張ったことは言えません。今はゴルフが楽しい」と笑顔で話した。三ケ島は復活への道を確実に歩んでいる。