幡地隆寛「手も足も出なかったコース」で大会記録樹立 ZOZOチャンピオンシップも出場圏内に


大江順一キャディーとウオーターシャワーで祝福される幡地隆寛(カメラ・谷口 健二)

大江順一キャディーとウオーターシャワーで祝福される幡地隆寛(カメラ・谷口 健二)

◆男子プロゴルフツアー バンテリン東海クラシック 最終日(29日、愛知・三好CC西C=7300ヤード、パー71)

 首位と1打差の3位から出た幡地隆寛(ディライトワークス)が7バーディー、1ボギーの65をマークし、大会記録を2打更新する通算17アンダーで、5月の関西オープン以来、通算2勝目を挙げた。「春にニュージーランドで優勝して、国内では2勝目。今年3勝して、いい1年になっている」と笑みを浮かべた。

 この日はトラブルからのスタートとなった。1番のティーショットは右に曲がり、カート道を跳ねて林へ。木の下をくぐらせようとした第2打は逆に上へ出たが、グリーン手前のバンカーにワンクッションしピン右奥6メートルに乗った。これを沈めて「ラッキーだった」とバーディー発進。3つ伸ばしながら、9番で痛恨のボギー。「ショックが大きかった」と話したが、ギャラリーから差し入れのお菓子をキャディーから受け取り、気持ちを切り替えた。

 10番でパーをセーブし、流れを引き戻し、15番を終えて首位に並んだ。大会を通して最難関の16番パー3。「怖がらずフェード(左に打ち出し右へ落とす)で攻めた」という7アイアンで振り抜いた一打は、ピン左30センチに落ちた。「あまりにも近くてびっくりした。会心の一打」と胸を張った。これを難なく沈めて単独首位に。後続を待ち、スコア提出所で優勝の知らせが届いた。

 会場の三好CC西Cは、2011年に自身が初めて出場した日本アマが開催されたコース。当時は2日間で12オーバーをたたき、101位で予選落ち。「手も足も出なかったコースで、大会レコードで優勝することができて本当にうれしい」と感慨深く語った。「初めて日本アマに出たときはグリーンが硬くて速いイメージ。最近は雨が降ると柔らかくなって、そこにつけいる隙がある。ラフからでもピンをしっかり狙っていけるのが、今週はうまくかみ合った」。13年後に大きく成長した姿を見せた。

 優勝賞金2200万円を手にし、賞金ランクは8位に浮上。2週後の同ランク8位までに与えられる米ツアー、ZOZOチャンピオンシップ(10月24~27、千葉)の出場圏内に入った。「僕が行きたいのは米ツアー。日本で開催されますけど、PGA(米ツアー)に触れたい意識はある」と出場への意欲を燃やしている。期限となるメジャー、日本オープンは昨年3位と悔しさを味わった。「去年が忘れられない。ここから日本オープンに向けて調子を上げていきたい」とメジャー制覇と米ツアー出場を目標に掲げた。

最新のカテゴリー記事