「あれで何かが変わった」2位が続く娘…山下美夢有の母が見た転機「日本の国旗を背負っているっていう責任感があった」


父・勝臣さん(左)、母・有貴さん(右)と記念撮影する山下美夢有(カメラ・今西 淳)

父・勝臣さん(左)、母・有貴さん(右)と記念撮影する山下美夢有(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー 富士通レディース 最終日(13日、千葉・東急セブンハンドレッドC=6697ヤード、パー72)

 2年連続年間女王の山下美夢有(みゆう、23)=加賀電子=が涙の今季初優勝を飾った。6位から出て8バーディー、2ボギーでこの日のベストスコア66をマークし、通算14アンダーで並んだ古江彩佳(24)=富士通=とのプレーオフ(PO)を2ホール目で制し昨年11月以来の通算12勝目。現在2位のメルセデス・ランキングで、首位の竹田麗央(21)=ヤマエグループHD=との差を詰め、ツアー4人目の3年連続女王へ反撃ののろしを上げた。

 山下は表彰式で家族への感謝を口にしながら、涙で言葉を詰まらせた。優勝を見届けた母・有貴さん(48)も、泣いていた。「2位から抜け出されへんくて。今年はそういう年なんかなって」と思い悩みながらも「美夢有が勝つときがまた来るよ」と励まし続けた。

 2位が続いたシーズンだったが、有貴さんの最も印象に残っているのがパリ五輪。「悔しさの涙が違った。日本の国旗を背負っているっていう責任感があった。あれで何かが変わった」。米ツアー本格参戦を決意するきっかけになった大会だった。父でコーチの勝臣(まさおみ)さん(49)は「スイングのリズムが昨日の夕方にはかなり良くなっていた。これはいけるかなと思った」と笑顔を見せた。(高木 恵)

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