◆男子プロゴルフツアー カシオワールドオープン 最終日(24日、高知・Kochi黒潮CC=7350ヤード、パー72)
首位と2打差の6位から出た岩田寛(フリー)が7バーディー、3ボギーの68で回り、通算14アンダーとし、逆転で6月のメジャー、BMW日本ツアー選手権森ビル杯以来、今季2勝目を手にした。自身初の年間複数回優勝をマークし、ツアー7勝目。前回優勝時には「年間複数回優勝をしたい」と話していた43歳。ベテランが終盤戦でも実力を発揮した。石川遼(カシオ)は72で回り、11アンダー。大会初制覇ならなかった。
岩田はこの日は3番からボギーとバーディーを繰り返す出入りの激しいゴルフに。それでも1打差で折り返すと、後半に圧巻のバーディーラッシュを見せた。10番でバーディーを奪取すると11番でもスコアを伸ばした。12番を落とすも、13番でバウンスバック。15、16も連続で伸ばし、混戦から抜け出した。
第1ラウンド(R)は66で回り、2打差3位と好発進を切った。第2Rも67と伸ばし、2打差3位で週末へ進んだ。「このコース苦手なんですけど、何とかうまくやっています」と寡黙な岩田らしく言葉少なに話していた。最終組で迎えた第3Rは強雨に苦戦し、73と落としたが、2打差でとどめ優勝争いを繰り広げた。
優勝賞金4000万円を加算し、今季獲得賞金は約9313万円に。次週の今季最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(28日開幕、東京よみうりCC=報知新聞社主催)も優勝賞金は4000万円。自身初の獲得賞金1億円超えと賞金王も射程にとらえた。若手の台頭が目立つ近年の中で、岩田が中年の星になる。