ロス五輪女子ゴルフ、最多3人以上の出場が見込まれる理由 米ツアー2勝目挙げた21歳が急浮上


 9日に米女子ゴルフのブルーベイLPGAを制して2勝目を挙げた竹田麗央(21)=ヤマエグループHD=が、10日付の世界ランクで自己最高の15位に浮上した。28年ロサンゼルス五輪で各国・地域で最大4人が出場権を得る15位圏内にもランクイン。7位に古江彩佳(24)=富士通=、14位に山下美夢有(23)=花王=が名を連ねた。過去最多を更新する3人以上が五輪出場する可能性が高まり、日本初の1大会複数メダル獲得の夢が膨らんできた。

 竹田が夢舞台へまた一歩前進した。ブルーベイLPGAで日本勢史上最速となる米ツアー本格参戦5戦目での優勝し、世界ランクで順位を2つ上げて自己最高の15位入り。ロス五輪の代表選考方法は未発表だが、パリ五輪までと同じなら各国・地域で最大4人が28年ロス五輪切符を得られる15位以内に初浮上した。竹田は昨年6月に「目指すなら次の五輪。出られたら出てみたい」と25歳で迎える五輪へ意欲を示しており、通例通りなら3年後の28年も15位以内にいれば夢に近づく。

 16年リオ大会で112年ぶりに復活したゴルフ競技は、世界ランクを基準に算定する五輪ポイント上位60人が出場。日本勢は過去3大会で同ランク15位以内は2人で、16位以下を含めて各大会2人が出場してきた。だが、現在は15位以内の3人に加え、20位に笹生優花と大躍進。13人が世界最高峰の米ツアーに今年は参戦するなど、史上最多3人を超える本大会出場も見えてきた。

 竹田は米ツアーで昨年は日本、今回は中国で優勝を飾り「今度はアメリカで優勝したい」と意気込む。距離は長く、芝質やグリーンの難易度も上がるが、ランク上位が集う米国本土で好結果を出し続ければ、五輪切符へ近づく。日本勢の五輪最高成績は21年東京大会の稲見萌寧の銀メダル。日本初の金や、1大会複数メダル獲得への期待も膨らむ。(星野 浩司)

◆ロス五輪の男女ゴルフ 28年7月14~30日に米カリフォルニア州リビエラCCで開催予定(詳細未定)。昨年2月に松山英樹が米男子ツアーのジェネシス招待で優勝を飾った地だ。ロスでは男女混合団体戦が新種目に浮上しており、竹田が松山とともに表彰台に上る夢も見えてきた。

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