今週も“ジャンボ軍団”躍進 コースコンディション不良も21歳新星が暫定首位発進


1番ティーショットを放つ小林夢果(カメラ・今西 淳)

1番ティーショットを放つ小林夢果(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー パナソニックオープン 第1日(2日、千葉・浜野GC=6751ヤード、パー72)

 第1ラウンドは降雨によるコースコンディション不良のため、サスペンデッドとなった。23組69人がホールアウトできていない。初優勝を目指す小林夢果(21)=ヨコハマタイヤジャパン=が4バーディー、1ボギーの69で回り、6人が並ぶ暫定首位につけた。2週前の佐久間朱莉(しゅり、22)=大東建託=、前週の西郷真央(23)=島津製作所=と優勝の続く“ジャンボ軍団”の一角がタフな条件下で好発進。今季6戦で2度のトップ5入りと好調で、2週前3位で悔し涙を流した雪辱を期す。

 横殴りの雨風が吹く中、小林夢は半袖姿で18ホールを回った。中断を告げるホーンが鳴る直前に18番のティーショットを放ち、競技を完走。「この雨の中、アンダーパーで回れたことがうれしい。3アンダーで終われて良かった」と安心した表情を見せた。7番で8メートルのバーディーパットを沈めるなど、グリーン上が好調で好発進につながった。

 2週前のKKT杯バンテリンレディスは最終日終盤まで首位に並びながら3差3位で、悔し泣き。優勝は、ともに国内男子ツアー最多94勝の尾崎将司(78)に師事する佐久間だった。「チャンスが来ると思っている。あまり引きずっていない」と気持ちを切り替えた。さらに、先週は同じジャンボ軍団の西郷が米ツアーのシェブロン選手権でメジャー初制覇。「すごいなあ。でも、自分のゴルフで精いっぱい」と話すが、刺激を受けている。

 試合のなかった前週は、タケノコ掘りに挑戦した。さいたま市の自宅から車で3分の農園で「片手じゃ持てない」大きさのタケノコを100個収穫し、気分転換した。

 次は自分が師匠へ吉報を届ける番だ。「喜んでくれるプレーができたら。残り2日も全力で頑張りたい」。伸び盛りの21歳が流れに乗り、初優勝をつかみ取る。(富張 萌黄)

 ◆主なジャンボ門下生の女子プロ 原英莉花は15年に知人の紹介で弟子入り。18年7月にプロテストに合格し20、23年の日本女子オープンなどツアー5勝。17年に開設された「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」の1期生となったのが、佐久間朱莉と西郷真央。佐久間は2週前の日本ツアーで初優勝。西郷は日米通算7勝。19年には笹生優花が入門。20年に国内2勝を挙げ21、24年のメジャー、全米女子オープンを制している。木戸愛(めぐみ)、小林夢果もまな弟子。

 ◆小林 夢果(こばやし・ゆめか)2003年9月1日、埼玉県生まれ。21歳。大宮中央高卒。8歳でゴルフを始める。21年にプロテスト合格。23年11月の下部ツアー「京都レディース」で優勝。昨季はポイントランク35位で初シードを獲得。名前の由来は「夢を果たせるように」。家族は両親と姉。167センチ。血液型O。

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